幼馴染夫婦の続編🔞は書きかけです😇幼馴染夫婦中編
ボルトとサラダの結婚式から数ヶ月後。
妹のヒマワリに呼ばれた二人は、休日を合わせてボルトの実家に帰省していた。
ボル「ただいま〜」
サラ「おじゃましま〜す」
ヒマ「お兄ちゃん!お義姉ちゃん!おかえりなさ〜い!」
カワ「…久しぶりだな、ボルト、サラダ」
ボル「へへっ!カワキもオレらのことお義兄さん、お義姉さんって呼んでもいいんだぜ?」
カワ「フッ、調子に乗るなよ。…行くぞ、ヒマワリ」
玄関まで迎えに来たヒマワリの隣に寄り添うと、カワキはその腰に腕を回して二人はリビングへと先に歩んで行く。
サラ「…カワキってあんなことするんだ」
ボル「意外だってばさ」
サラ「ヒマちゃん、すごく嬉しそうな顔してる」
ボル「まぁな。なんせヒマは長年の片想いが叶ったんだからよ」
サラ「ヒマちゃんにとって命の恩人だもんね〜カワキは」
ボル「おう。じゃなきゃオレが妹との結婚許すわけねェーだろ?」
サラ「ホっント、相変わらずの妹馬鹿ねアンタ」
ボル「ヘヘンっ!否定しないぜ」
脱いだ靴を玄関に並べ、二人もリビングに行くと、大事な話があるからと妹夫妻に呼ばれていたので、四人はテーブルを囲って座った。
ボル「んで、大事な話ってなんだってばさ?」
ヒマ「え、えーっと………カっカワキくん///」
御茶菓子をテーブルに置いて席に着いてから、隣に座るカワキのことをチラチラと見ていたヒマワリは、恥ずかしそうに頬を染める。
カワ「ヒマワリが自分で伝えるって言ったろ?…がんばれよ」
おそらく…ヒマワリだけに見せるカワキの優しげな笑み。それを初めて見た二人は驚きながら目の前の光景を見守っていた。
ヒマ「あ、あのね…!お兄ちゃん、お義姉ちゃん。……わたし………」
───赤ちゃんが出来たの。
そうヒマワリが告げた瞬間…ガタンッと音を立てて椅子から立ち上がったボルトは、向かいの席にいる妹に勢いよく駆け寄ったのだが───。
カワ「気安くヒマワリに触れようとすンじゃねェよ」
黒々とした異形な腕がヒマワリを守るように目の前を横切り、それにぶつかったボルトは尻もちをついてしまった。
それからすぐ立ち上がると、腕を元に戻したカワキがこちらを睨んでおり、彼もまた睨み返すのだ。
ボル「カワキ…急に何すンだよ!」
カワ「それはこっちのセリフだボルト。その勢いでぶつかってヒマワリに何かあったらどーすンだよ」
ボル「……ッ!ご、ごめん!ヒマ!!オレ、舞いあがって…!!」
ヒマ「えへへ///大丈夫だよ?…カワキくんが守ってくれるもん!」
ね?そうでしょ?と、小首を傾げ夫に微笑むと、フッと優しげな笑みで微笑み返される。
そんな光景に今度は驚かずにサラダも微笑んだ。
サラ「ヒマちゃん!…おめでとうっ!!」
ヒマ「ありがと!お義姉ちゃん!」
サラ「ほら、ボルトも…!」
サラダからはボルトの震える背中しか見えない。
ヒマワリの前で立ち尽くしたまま…いきなり、あ────ッ!!と大声で叫んだかと思えば今度はヒマワリの後ろを通って椅子ごとカワキの背中に抱き着いた。
カワ「おい…なんだよ」
ボル「う"…うっ………ひくッ……だ、だってよォ……」
溢れる涙を隠すことなく流したまま、カワキの背に涙を押しつける。
カワ「鼻水付けんな。汚ェだろーが」
ボル「カワキに……血の繋がった家族が出来んだぜ……?これを泣かずにいられっかよ……」
ズズズーッと涙の鼻水を啜りながら、カワキの背中にある同じうずまきの家紋にもシミを拡げていく。
年下の義兄に背中を冷やされ盛大に舌打ちをかますが、口角は嬉しそうに上がっていた。
ボル「ヒマワリ……カワキ……。オレ…ッ!こんな嬉しいと思ったこと初めてかも知れねェ…!!お前らが結婚するときも嬉しかったけど、それ以上に今幸せかも知ンねェーってばさ……ッ!!」
カワ「フッ…、オレら以上に喜びすぎだろ…。それより鼻水拭けよ、バカたれ」
ヒマ「ふふふっ。もうっお兄ちゃんったら…カワキくん着替えなきゃいけないでしょ?」
ボル「だってよぉぉぉ〜〜」
カワ「今からこれだとよォ…ボルト。お前は自分に子供出来たらどれくらい喜ぶンだ」
背にしがみつくボルトに向かって告げた言葉に、彼は涙いっぱいの目を見開いて驚く。
ボル「………え?…オレに……子供…?」
やっとのことでカワキを解放したボルトは、その場で立ち上がる。
そして、その向かいの席に座っているサラダと目が合った。
サラ「あ…わっ私たちは春に結婚したところだしさ…!まだ早いって言うか…その……ッ////」
ボル「そ、そそそそそそうだってばさ////まだ早いって/////」
双方共に顔を真っ赤に染め上げて、初々しさを全開させていてはカワキとヒマワリも顔を合わせ苦笑するしかない。
そして頷き合った二人は、椅子から立ち上がった。
カワ「……ボルト。ちと男同士で話しすンぞ」
ボル「ひょえ!?な、なんで!?てか腕引っ張んなよ〜!!」
ヒマ「お義姉ちゃんはここで私とお話しよー!」
ソファーに座ろう?とサラダに呼び掛けたあとヒマワリは、腕を引かれたまま二階へ連れて行かれる兄を見送った。
二年前まではヒマワリの部屋だった場所が、今や夫婦の部屋となっていて、その扉を開けると驚きの光景がボルトを待っていた。
ボル「…えっ!?」
カワ「あぁ…父さんも母さんも気が早いンだよ。まあ気にせず適当に座ってくれ」
そう。ボルトが見た光景とは────。
既に組み立てられているベビーベッド。
その上には新品のまま置いてあるピンク色の布団一式。
さらにはフリフリした可愛らしい小さな服が何着か置いてある。
これらが置いてある部屋の主がカワキだということに頭がついてこないが、ベビーベッドの方に体を向け、ダブルベッドの端に座ったボルトはしばらくの間ベビーグッズをじぃーと眺めて、やっとのことで目の前の光景を飲み込んだ。
ボル「……女の子が産まれるのか?」
カワ「ヒマワリが白眼で見て言ったんだ。間違いねェ」
ボル「マジか!…白眼やっぱ便利すぎンだろ!」
カワ「フッ、そうだな」
何処となく幸せオーラが溢れるカワキの笑みにボルトは内心焦っていた。
自分には子供はまだまだ早いと思っていた。
だから何も考えていなかった。
しかし、目の前の光景から現実が襲いかかる。
妹が妊娠したとなれば、自分のパートナーであるサラダの事を意識せざる得ない。
いつの日にかサラダと自分に…と想像するも、まだキスしか経験がないボルトにとっては子供が出来るなんて未知の世界だ。
カワ「おい。聞いてンのかボルト!」
ボル「うぉっ!?…な!なんだってばさ!?」
つい物思いに耽ってしまっていた。
隣に座り込んできたカワキの何度目かの声でやっと気がついて驚くのだった。
カワ「ボルト。お前その調子だとまだサラダとヤッてねェのか?」
ボル「んん"ッ!!?ゲホォっゴホォっ!!」
カワ「汚ェー…。咽せるな」
ボル「だっ!だってカワキが変なこと言うからだろ///」
カワ「やっぱりな。…オレは他の奴らと違ってお前らが付き合いもせず結婚したくれェ知ってる。だから本当に夫婦になれてンのか心配なんだ」
本当の家族としてボルトを心配してくれている。
…いや、そうなるずっと前から家族のような絆が彼らにはある。
結婚生活も数ヶ月が過ぎ、結婚式のために練習として行っていたキスは今も毎日している。
だけども、それから先にどう進めばいいかはボルトにはわからなかった。
ボル「…こんなこと恥ずいから誰にも言ってねェーンだけど…、そのさ…ッ!毎日サラダとはキスはするんだ。でも…そっから抱き合って寝るだけで……何にも手を出してないっていうか…分からないんだってばさ。どうすればいいか…」
カワ「…それでも男か?本能に任せやいーンだよ。」
ボル「え、本能って言われても…さ」
カワ「昔見てただろ…そーゆうビデオ」
ボル「うっ……そりゃあ…男だしな。てかお前も見ただろ」
カワ「別に見たくて見たんじゃねェーよ、お前が連れて行った男子会で勝手にビデオ鑑賞始めたんだろ」
ボル「そりゃあ男子会だからな」
カワ「…やり方は分かってンだからビビるんじゃねェよ」
ボル「べ、別にビビってなんか…!!」
スッ…と視線をベビーベッドに向けたカワキを見ると、口にはあまり出さない彼なのに顔は嬉しそうだ。
我が子が生まれる。それは誰だって嬉しいに決まっている。
肉親と絶縁されたカワキには…、やっと愛情を向けられる血の繋がりのある子。
まだまだ誕生には月日はかかるけども、既に会えるのを楽しみに待つ父と母…カワキとヒマワリがいて、さらにベビーグッズをたくさん買っているボルトの両親は祖父母になる。
生まれる前からみんなに愛されている。
なんて幸せなことだろう。
ボルトも自分に…と考えを再び巡らせてみせるが、その前に妻を抱くことは必然であり、想像しようにもやはり夜の経験がないせいか恥ずかしくて頬を染めてしまう。
男である以上、夫婦の初めてはリードしたい。そうは考えていても………それを実行する自分の姿をボルトには想像できなかった。
一方でリビングのソファーに座り、向かい合ったサラダとヒマワリ。
まだ膨らんでいないけれども、お腹に手を添える癖がついてきたヒマワリは赤ちゃんを優しく撫でた。愛おしそうな表情を浮かべるヒマワリに、サラダも目を細めて見守るように微笑む。
サラ「幸せそうね…ヒマワリちゃん」
ヒマ「うん…!だって…ここに大好きな人の赤ちゃんがいるんだよ…!」
七代目と同じ青色の瞳を輝かせて、幸せそうに告げた"大好きな人“とは、サラダが下忍の頃から知っている。
デルタ襲撃でカワキに命を守られて以来、ヒマワリの瞳は彼ばかり映していた。
初恋から約10年…。彼女はその恋を実らせて結婚し、そして…赤ちゃんを授かった。
ずっと姉のように応援してきたサラダだってボルト同様にヒマワリのことを知っている。
片想いしてる時期の恥ずかしそうにする彼女も。告白して想いが通じ合って幸せいっぱいの二人を。結婚する時に式の招待状をもって会いにきてくれた二人。
恋愛することがどれだけ幸せなことか、ヒマワリを見ているサラダは分かっていた。
…でも、今までどんな男にも惚れることなく、いきなり幼馴染と結婚した。
今も…自分の恋愛感情がわからない。
ボルトといる自分が、ヒマワリとカワキのように恋愛してるか。というと違う。
それでも少しずつ────。
ヒマ「ねぇお義姉ちゃん!お兄ちゃんってサラダちゃんと二人のときどんな感じなの〜?」
これは興味本位の質問だ。ヒマワリにとってボルトは、兄と忍の顔は知っていても、恋する男の一面は知らない。
同棲したことのある昔の彼女の話だって、愚痴ばかりで惚気の一つも兄は言わなかった。
その兄が結婚したのだ。
つまり、兄はサラダのことが好き。恋してるはずなのだ。
自分の知らない兄の一面を聞きたい。
女の子だから恋バナが好きなのもある。
その質問に恥ずかしがって一瞬目を逸らしたサラダは、少し悩んでから口を開いた。
サラ「う〜ん…。昔と…あんまり変わらないかな?」
ヒマ「え?そうなの?」
サラ「ほ、ほら!……昔からっ仲良かったと思うの。私たち。」
ヒマ「手も繋いだりしないの…?」
そう言われ、思い返さなくてもわかる。ボルトとは結婚してからも、数え切れないほど二人で出掛けたが、一度たりとも手を繋いだことはない。
サラ「そ、そーだね…。繋いだことないよ」
ヒマ「お兄ちゃんと繋ぎたくないの…?」
手を繋いだことがない。
親友であり女であるチョウチョウとは何度も繋いだことはあるが。
もちろん、ドキドキしたこともなく、それをボルトとしたからと言ってドキドキするだろうか…。
サラ「……わからないよ。…ドキドキとかするのかな…。」
目を伏せ、"好き“とはなんだろうか。"恋“とはどういう気持ちなのかな。と悩めるサラダに、ヒマワリにはお見通しのようで、優しく包み込むような笑顔を向けた。
ヒマ「大丈夫だよ。サラダちゃんはお兄ちゃんのこと好きだよ。…昔からね」
サラ「…え?」
ヒマ「本当のことだよ」
サラ「昔から…」
ヒマ「お兄ちゃんのことよく見てたよ。同じ班のミツキくんと比べものにならないくらいに、ね!」
サラ「そ、そんなこと…!」
思わず否定しようとした言葉をサラダは飲み込んだ。
…確かに、そうだった。
子供の頃から無意識に彼ばかりを目で追っていた。
ヒマ「お兄ちゃんもね、下忍の頃からサラダちゃんのことばかり見てたんだよ」
お兄ちゃんが中忍になる少し前にね、と昔を思い出して語るヒマワリに、サラダは静かに耳を傾けた。
"サラダに守られてばっかじゃダメなんだ。オレ…アイツが火影になったら守ってやるって誓ってるのに…。アイツは里のみんなを守るから。なら…サラダを守るヤツはオレしかいないって…。だからもっと修業してオレも強くなンねェーと!!“
お兄ちゃんが怪我で入院してたとき、私にそう言ったんだよ。とヒマワリは告げた。
サラ「…覚えてたんだ、ボルト。…あの時のこと」
モモシキ襲来で勝利し、火影岩の上で告げられた言葉。
"お前が火影になったらオレはサポート役だ。…しっかり守ってやんよ。“
────忘れることのない。
────生まれて初めて男にときめいたプロポーズのような言葉。
あの時のことは昨日のことのように今でもサラダの脳裏に焼き付いている。
ヒマ「お義姉ちゃん…顔赤いよ?」
あの時を思い出して無意識にそうなったのだろう。
ヒマ「ふふっ!お兄ちゃんのこと考えてたからでしょ?」
サラ「も、もう…ッ///ヒマちゃん揶揄わないでよ///」
ヒマ「ラブラブだね!」
サラ「ち、違うってば…ッ////」
嬉しそうにニコニコ微笑むヒマワリから目を逸らし、壁に飾られた写真に視線を移した。
────結婚式の写真が三枚。
この家の主であるナルトとヒナタの写真はもちろん。
二年前になるカワキとヒマワリも。
そして、真新しいボルトとサラダの写真だ。
どの写真もみんな幸せそうな顔をしている。
サラダ自身も、含めて。
サラ「そういえば私…。結婚式のためにボルトと毎日…キスの練習してたの。それが今でも続いているのよね。…もう練習しなくていいのにさ」
ヒマ「もうそれは練習じゃなくて、初めから全部本番なんだよ」
サラ「ぜ…ん、ぶ……?」
ヒマ「うん。好きな人とチューするのって、ドキドキもするし…胸が暖かくなるでしょ?サラダちゃんも同じだと思うの」
───────
─────
───
─
つい先日のことだった。
二、三日かかる任務があるボルトを玄関まで見送っていた。
「今日は夜会えねェーし、行ってきますのキスでいいか?」
靴を履いて荷物を背負った彼が立ち上がると、振り返る。
「…うん」
「なら目閉じろよ…サラダ」
「ボルトも…ね」
歩み寄られ、そっと肩に触れられる。
玄関の高低差が二人の身長差を埋めてくれた。
「……ん」
随分と慣れてしまうくらい重ね合わせた唇。
互いの体温が心地よい。
今日はもう会えない。その別れを惜しむように唇も名残惜しく離される。
「…じゃあな…!行ってくるってばさ!」
「…いってらっしゃい、ボルト」
開けられたドアから朝日が差し込んで、振り返ったボルトがニィッと笑う。
光が閉ざされると、鍵を掛けた音がして、やがて足音が遠ざかる。
静かになってしまったこの家で響くのは、私のうるさい心臓の音だけ。
何度口付けを交わそうが、初めてのときから変わらないこの気持ち…。
─
───
─────
───────
────そう。これが恋なんだ。
ボルトだけ。口付けが許せる。
昔…お見合いで付き合った人にキスされそうになったことだってあった。…けど、咄嗟に突き飛ばしてしまった。
隣にくっついて座るだけでも嫌だったんだ。
だけど一応付き合ってたから、我慢して本を読んでた時もある。離れたくて逃げる理由ばっかり考えて本の内容なんて頭に入ってこなかったけど。
自分でも好きじゃない人と同棲なんてバカみたいと思ってた。
それがボルトと結婚して、一緒に住んでみてやっと分かったんだ。
幼馴染のボルトだから一緒に過ごすのが楽しいと思ってた。
幼馴染だから隣から本を覗き込まれてそのまま肩で寝られても、その安心しきった顔が可愛いなぁ〜なんて思ってた。
まだキスをしてない頃。同じベッドで寝るのは任務の雑魚寝経験もあるし慣れたものだったけど、夜中にボルトの寝相が悪くて私を抱き枕にしたときは正直焦っちゃって、すぐ腕からすり抜けたんだった。
…寝相が悪いボルトにドキドキする自分が訳分からなくて逃げたの。
それから、キスの練習を毎日するようになって、抱き合う練習も。と、ボルトの腕の中で眠ることが徐々に増えていった。
それが心地良くて寝坊しそうなくらいよく眠れた。
…一度だけ。日付が変わってから帰宅したボルトのことを狸寝入りでベッドで待ってたことがある。
寝支度を済ませて寝巻きのボルトが同じ布団に潜り込んで、起こさぬように小さな声でただいまっと呟いて、私の髪を撫でてた。
会える日には欠かせない今日のキスをしに顔を近づけてきた。
いつもは一回しかしない寝る前のキスをあの時のボルトは何度もしてくれた。
最後に「…きっといつか…、そんときは…」と聞こえないくらいの声で呟いてから私を抱きしめて眠ってしまった。
抱きしめられて、キスのせいでけたたましく鳴り響く胸の音がバレるかと思った。
…でも、それと同じくらいうるさかったボルトの音に掻き消されてバレなかったあの日。
キスのせいでドキドキするんだって思ってたけど…本当はボルトのことが好きだからなんだ。
いつからそうなったのかは分かんないけど、確かに…ボルトだけにしか私の心は動かなかった。
それから、二階からカワキとボルトが降りてくると少しの間お喋りをした。
けれどもこのあと赤ちゃんの検診があるからと、ヒマワリとカワキは病院に向かうことになった。
家の門を出て木ノ葉産婦人科に向かう二人を手を振って見送る。
ヒマ「じゃあね!お兄ちゃん!お義姉ちゃん!検診行ってくる!」
嬉しそうにボルトとサラダに手を振り返すヒマワリ。でも、その手はカワキに掴まれてしまう。
カワ「転けたら危ねェーだろ。…ちゃんと握ってろ」
優しく包み込んでくれた彼の大きな左手に指を絡める。
こうやって彼の薬指に付いている指輪を触るのが大好きなのだ。
ヒマ「お兄ちゃんの前で絶対手を繋がないって言ってたのに〜…ふふっ//」
カワ「…い、いいからもう行くぞヒマワリ」
微かに頬を染めたように見えるカワキは、ヒマワリを連れてゆっくり歩み出す。
その後ろ姿が見えなくなるまで見送ったボルトとサラダは、顔を見合わせた。
ボル「…ヒマの相手がカワキで良かったってばさ。…あんな幸せそうな顔させるんだからな…カワキは」
サラ「うん。私もそう思うよ…ボルト」
ヒマワリ達が歩いて行った方向とは逆方向の自宅に進もうと、ボルトも振り返る。
その時に手と手が触れ合った。
咄嗟に「悪ィ…」って呟いたボルトが
触れた手を引っ込めようとした瞬間────。
ボル「…ッ///……さ、サラダ…?」
勇気を出してサラダがボルトの手を握ったのだった。
サラ「…………手、………繋いでよ。…ボルト」
恥ずかしさと驚きのあまり、硬直してしまった手。
緊張で微かに震えながらも無理矢理動かして、サラダに応えるべく握られた手をそっと握り返した。
ボル「…ッ//あんま顔見ンなよ……///」
そんなこと言われたら余計に見たくなる。
そっぽを向いてしまったボルトの顔を下から覗き込むと、その顔はリンゴのように真っ赤に染まっていた。
サラ「ふふっ//…ボルト照れすぎだってば」
ボル「だから見るなって言っただろ…ッ///」
ギュッと強く握りしめれば、彼も同じように握り返してくれる。
いつの間にか一回りも二回りも大きくなってた手に包まれるのは男を意識してしまう。
またその逆で…ボルトは守りたくなるような細くて小さな手に女を感じてしまっていた。
実家から自宅までの遠いような近いような距離を手を繋いで歩く。
ただそれだけのことなのに、二人の心臓は歩く速度より何倍も早く脈打っていた。
自宅に着いて、玄関に入ると靴を脱ぐために握っていた手の力を緩めた彼。
それとは逆に彼女は離されそうになる手をギュッと握りしめた。
「…サラダ?」
「………ボルト。……キスして…」
───トクン──ッ。
今日の彼女は "幼馴染" でも "妻" でもなく、思春期からずっと思い描いていた "恋人" のようだった。
目の前の恋人にときめく心には逆らえず、握り合ったままの手を引き寄せ、もう片方の手は彼女の肩を抱き寄せた。
瞳を閉じ、背伸びもして求めてくる彼女に口付けを落とす───。
そっと唇を離せば、潤んだ瞳がこちらを見つめていた。
彼女が行き場のなかった手を彼の首の後ろに絡めると、彼は顔の角度を変えて…。
何度も。────何度も。
口付けを交わした。
触れるだけのキスを終えると抱きしめ合う。
彼の胸元に顔を埋めれば…聞こえてくる鼓動。
自分の音と重なるのが心地良くて、体重を預けて瞳をそっと閉じる。
「…サラダ。ここ玄関だしさ……家入ろうぜ」
「…うん…///」
それから家に上がった二人は、さっきまでの恋人のような雰囲気が恥ずかしくて普段通りに振る舞ってしまった。
***
───その日の夜。
お揃いのパジャマを着て寝支度を整えたサラダは、夫が待つベッドに潜り込む。
ん。…と差し出された左腕は、いつの日からかサラダ専用の枕になっていた。
その筋肉質な腕に頭を乗せると、乾かしたばかりの髪を撫でられ、掻き分けられる。
その心地良さに目を閉じると、おでこに柔らかな感触。
───そう。キスをされたのだ。
「…さ、サラダ。…あ、あ…あのさ…!」
───昼間の続きがしたい。
そう出かかった言葉を飲み込んだ。
「…ボルト?…なあに?」
「…………昼間もしたけど…さ。…もっかい、キスしていいか?」
恥ずかしそうに頷いた彼女は、顔を上げて彼に応える。
月明かりだけで照らされた部屋で二人の男女はお互いを求めていた。
昨日のように触れるだけじゃ終わらないキス。
唇を味わうように何度も角度を変えて喰らい付く。
そのあまりにも長い口付けに、酸素を求めた二人は口を開けた。
そこに忍び入るのは熱を持った赤。
初めて彼の侵入を受け入れた彼女は、驚いてビクリッと身体を跳ね瞼を開けると、同じく薄っすらと瞼を開けた彼と目が合った。
「……イヤ……か…?」
眉尻を下げ、少し悲しげな顔をする彼の頬に手を添える。
イヤなわけがない。
…やめないで欲しい。
全身を駆け巡る熱が彼を欲している。
「ボルト…もっと……ッんぅ」
言葉を掻き消されるように次の瞬間には唇を塞がれ、口内に彼の赤い舌が再び入ってくる。
どうしていいか分からない彼女は、されるがまま舌を絡みとられ、舌先で歯列をなぞられた。
時折り顔に当たる彼の熱い息に彼女も熱い息を溢す。
口内を強く吸われ、息が抜けるような甘い声が漏れる。
その声に反応した彼は、彼女の顔を更に引き寄せた。
ねっとりとくっつけて誘ってくる舌に、彼女も彼の口内へと舌先を伸ばした。
いつも大好きな笑顔で見る歯は触れてみても、やっぱり大好きで何度も往復する。
触れられてる事に受け身になって待っている彼の舌をぐるりと一周舐めれば、再び彼に襲われる。
いつの間にか熱が移り、同じ体温になった二つの赤が離れると、どちらのかすら分からない銀の糸で繋がった。
その糸が垂れてプツリ…と切れ、双方共に口端から流れゆく。
その水滴を彼は自分の親指で拭うと舐めとる。そして次は彼女の頬に触れた。
わざと唇をゆっくりとなぞり、その下にある濡れた場所を親指で拭ってくれるのだが、少し開いたままだった口内に指を入れられ…迷わず彼の指を舐めとった。
再び頬を包んでくれた彼の右手が、首筋をなぞって…パジャマのボタンに手をかけられる。
持ち前の器用さで一番上のボタンが外され、次のボタンに触れられたとき。彼女はそこに手を伸ばした。
「ボルト…ここは……恥ずかしい…///」
「……恥ずかしいのは…オレも。初めてだし…」
「だっ、だって…ッ///」
胸小さいから…。と呟くと、ボタンに触れていた手は力ずくで動かされ、服の上から柔らかなモノに触れられた。
「ッん///」
「…ッ///なっんで……ンな自信ないんだよ…。いつもオレに当たってンだってばさ////」
優しく何度も揉んでいくと…恥ずかしいからと、掴んでいた手の力が次第に抜けていった。
それを機会に次々と片手だけでボタンを外していく。
パジャマをはだけさそうとする前に彼女の肩に触れ、そっと押しやる。
仰向けにさせると、腕枕にしていた手をベッドにつき、掛け布団を剥ぎ取って彼女の上に覆い被さった。
体を転がした拍子に少しはだけたパジャマから見える身体は、頼もしい力が出ると思えないほど華奢な曲線。
格別、今日が初めて見る下着姿ではないのに彼はかなり興奮していた。
彼女はほぼ毎日欠かさず下着姿のまま寝室で、ミツキから結婚祝いに貰ったクリームを全身に塗っている。
その姿を何度も見ているし、塗るのだって手伝ってる。
でも今はそれとは違う。
自分の下に組み敷いた彼女に迫れば、興奮した己が彼女の太ももに当たろうがお構いなし。
普段の彼なら彼女とのスキンシップで興奮してしまっても、絶対に当てないように隠し通していた。
そんな彼のモノが衣服越しに初めて当たる…。
初めて感じる幼馴染の"男"に恥ずかしくなって、両足をモゾモゾと擦り合わせてみるが、退かしてくれるどころか、余計に押し付けられる。
「ボ…ボルト……ッ///」
「…サラダ………」
───悪ィ…。抱くぞ…!
耳元で囁かれた言葉に全身の血が駆け巡り身体が熱くなってくる。
彼女の首筋に顔を埋めた彼がそこを甘噛みする。
「ひゃ…ッ///」
声を上げたとともに、強く吸われ小さな痛みが走った。
その後、濃厚なキスをするように咲いたばかりの花を舐められ、彼女は初めての快感に肩に力が入る。
少し体を起こした彼が次に触れたのは、彼女の膨らみを隠す布地だ。
それを上にズラすと、ピンク色の頂きが初めて男の前で姿を現す。
双方の膨らみを掴んだ彼は、その柔らかさを堪能しながら両手を動かしていく。
その様子を彼女は見ていた。
コンプレックスを抱いていたところを、彼が真剣な眼差しで見て触れている。
跨がれている太腿には相変わらず男のモノが当たっていて、傍にある下腹部に熱が集まるのを彼女は感じていた。
「あ…///ボルト……恥ずかし…んっ///」
指の間で挟まれた双方の頂きから快感が走り、甘い声が漏れてしまう。
「サラダ…、かわいい。……もっとオレに声聞かせてくれよ」
それから指で摘まれる頂きはすっかり存在を主張し、固くなっていた。
それと同時に熱が集まる下腹部に対し、彼女は無意識に両足を擦り合わせる。
両手でシーツを掴んでいても耐えられない快感に何度声を漏らしても、愛撫する彼の手は止まらない。
「ボルト……好き…?」
「ん〜?……手が止まれねェくらい好きだってばさ。…柔らけェし///」
「ばかっ///そうじゃなくって……私のこと…。」
───女だから好きなのか…私だから好きなのか…。
答えなんてもうわかっているのにボルトの声で聞きたい。
…好きって。…言われたいの。
「…ったく、恥ずいし一回しか言わねェぞ///」
「…ボルト」
胸に触れていた両手が頬を包み込む。
吐息が顔に当たる距離に近づいたとき、片目の青の瞳に自分の顔が映り込む。
その青は真っ直ぐに自分だけを見つめていた。
「サラダ…、愛してる」
「ん…ッ///」
青い瞳を閉じ…逆に開いた唇から赤い舌が彼女を求める。
それを待っていたかのように受け入れる彼女は、彼の侵入を許した。
───愛してる。
そのたった一言。
それだけなのに、心も体も彼一色に染まる。
幼い頃、父と母が言ってくれた愛してるも好き。
でも…違う。
男として愛する人に言われるのは特別だ。
求められる幸せな気持ち。
私も愛する人に触れたい。
快感のあまり掴んでいたシーツを手離し、彼の首元に腕を絡めた。
何度も角度を変えて口付けをしていくうちに、彼の右手は頬から胸、胸からお腹…、さらに下へ下へと滑らしていく。
パジャマのズボンを潜り抜け、下着に触れたとき…彼女は両足に力を入れた。
このままでは聖地に辿り着けないだろうが、それでも彼の手は小さな茂みに触れ、その先の場所へと向かう。
茂みを越え、少しじめっとしたところにある小さな秘豆を指先で撫でるように触れた。
「ひゃぁん///」
感じたことのない刺激に大きく全身で跳ね上がって喘いだ彼女は、勢い余って口内にある彼の舌に歯を立ててしまう。
いてっ。と小さく声を上げると、焦ったようにごめんと謝られ、そんなこと気にしてないから。と彼は彼女の唇にリップを立てて体を起こした。
「サラダ…服、脱がしていいか?…オレも全部脱ぐからさ…!」
そう言いながら、自分からのパジャマのボタンを外していく彼。
あっという間に上半身は肌身離さず付けている首飾りだけになり、昔と比べ物にならないくらい逞しくなった筋肉に見惚れる。
ボーッと腹筋を見つめていると、そのすぐ下の金髪が視界に入り、彼女は初めて見る男のモノに釘付けとなった。
「…見るの…初めてだったか?」
「ごっごめんッ///…私……パパとお風呂も入ったことないし…初めて見たから…その……ッ////お、男の人ってこんななんだって////」
「…さ、触る…か?」
「…え?////」
「ほら…こっちこいよ、サラダ」
「…うん///」
彼に手を差し出され…その手を掴むと引き寄せられる。
彼の胸板に頭を預けると、彼の手は彼女の衣服を脱がし始めた。
パジャマの袖を抜かれ、上に託しあげられていたブラも器用な指先でフォックを外され、奪い取られる。
彼の激しく脈打つ心の音を聞いていると、ズボンも脱がされ…残りはサイドをリボン結びしただけの下着一枚となった。
「んー?紐パンなんて持ってたっけ?」
「…察しなさいよ……バカ///」
ギュッと彼を抱きしめれば、先端から漏れ出していたモノが腹部に当たり…塗られる。
「…ボルトと今こうしてるのって奇跡よね」
「あぁ、昔のオレらからしたら奇跡かも知ンねェーけど…」
フッ…と微笑んだ彼は彼女を抱きしめ返し見つめ合った。
「…今思えばオレにはサラダしかありえねェーってばさ」
「…私も。…ボルト、アナタしかいない。……愛してる」
「へへっ////」
「んッ////」
互いに吸い寄せられるように今日何度目かも分からない口付けを交わす。
背に回したばかりの手は、胸元に押し付けられている彼女の柔らかなモノを鷲掴みした。
「あっ//…んんッ///」
彼女の声に男の硬いモノがピクッと反応して、先走った汁が彼女の腹部をまた濡らしていく。
「オレ…こんなに胸好きだったっけ…」
いわゆるそういう雑誌やら本でみる女の胸には、ここまで興奮した記憶はない。
本人には言えないが、そういう本に載ってる女性よりも、サラダはささやかな膨らみだ。
でも一度触れてしまうと手は止まらなくなるし、視線を落とすと見える赤い実りが美味しそうに見えてしまう。
溢れ出す唾液を音を立てて飲み込み、彼女の横腹を抱えて少し持ち上げ、自分の脚に跨らせる。
そうすることによって、顔の前で堂々と姿を見せるようになった赤い実りに彼は本能のままに喰らい付く。
「ひゃんッ////」
赤子に還ったように先端を吸い上げると、快感のあまり反り返る彼女に腕を回して支えた。
「あっ//ま、まって…ッ////ふッん///」
「……こっちもいいか…?」
「だッダ…メっ/////あんッ///」
ダメだと言われたところで、止めるはずもなく、彼は口に含んでないもう片方の頂を指の腹で撫でたり、優しく爪を立てて硬くなってる実りを転がして楽しむ。
「んんッ///…ゃんッ//ぁあッ///」
「吸われるの好きだな…サラダ」
「ぁ……ッ////やだぁ///力入んな…いッ////」
恥ずかしさと緊張で身体を強張らせていたのだが、彼に与えられる刺激に負けて遂にはぐったり倒れ体を預けた。
それによって、口内に含んでいた赤い実りは離れ、変わりに肩にもたれかかってきた彼女が髪をふわりと靡かせた。
遠慮がちに彼の脚に跨っていたのだろう。
布越しでも分かるほどに濡れてしまった秘部が、彼の脚に押し当てられる。
「…スッゲェ濡れてンけど…気持ちよかったんだな//」
「………言わないでッ////…恥ずかしいんだから///」
そんなことはとっくにわかっていた。
下腹部に熱が集まる度に下着を濡らしていたのだから…。
自分だけそんなことを言われて、恥ずかしくて悔しい…と彼女も仕返しをしてやろうと彼の陰茎をぎこちない手つきで包み込むように触れた。
「んぁあ///ちょ///…さ、触ンなって…ッ///」
「さっき…触るか?って聞いてきたくせに…///ボルトもさっきから先っぽ濡れてるよ」
「…ッマジで……もう限界だから触るのは無しだ…ッ///入れる前にイくとかンな恥ずかしいことになりたくねェーンだッ////」
「…ッ///やっぱり今から…い、入れるの…?///」
ここで止めろなんてとんだ拷問だろ…。
そう呟きながら、彼女をベッドに押し倒す。跨ってくれていたのもあって、開かれている両脚の間から覗く濡れている下着が丸見えとなった。
「あ…ッ//見ちゃいや///」
「……我慢出来ねェな…こりゃ…」
サイドにあるリボン結びに手を掛けると、最も簡単に解けてしまった。
その湿った下着を奪い取れば、初めて見る女の秘部に手を伸ばさずにはいられない。
「ふっ//ぅん…////」
「サラダのここに…ッ///」
ヌルヌルとした透明な蜜で指を遊ばせていると、彼女の秘部も自分のモノも何度もヒクつき反応している。
こんなに興奮したのはボルトも生まれて初めてなのだ。
ハジメテだから慣らさないといけないのは分かってる。でも彼自身も我慢出来ないほど刺激を欲している。
彼女との距離をさらに詰めたボルトは自身に触れ、蜜を溢れさせている花弁をめくり、上から下へなぞるように擦りつけた。
➡️この続きは未来の愛絵が✍️頑張りますwww