気がつくと少年は廃村のように静まり返った村にいた。
不安に思っているとよく聞き慣れた声がして振り返る。そこにはやけに胸元のはだけた着物姿のアオガミがいて、少年はいつもと違う姿に戸惑いながらも見知らぬ場所への心細さには勝てず駆け寄った。ギュッと抱きつけば柔らかな肌と甘いミルクのような匂いに包まれる。そこだけはいつもと変わらぬアオガミに少年は安堵した。
頭上で爛々と輝く金の瞳に気づかぬまま。

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