メロウ、メロウ、トラッシュトーク もはや我慢ならぬとばかりに🌸はシーザーの背後から飛び掛かった。飛び掛かりたかった。しかし彼女は小さくシーザーは大きく、何より彼女は飛びつくだけの体力気力も尽きていた。
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彼女は今日とても疲れていて無性にシーザーにくっついていたくて、しかし彼は今日に限って良いひらめきを得たのか一心不乱にこちらを構うこともなくフラスコや試験管、試薬を並べては傾け薬液をかき混ぜている。いつもなら時折こちらを見てはシュロロロと何か言いたげな、平たく言えばろくでもないことを考えていそうな笑いを浮かべたり、何なら実験を切り上げてベタベタと怪しげな手つきで構いに来たりするものだった。
世の中ままならないもので、シーザーにとっては今日はそういう気分の日ではなく、🌸にとっては今日はとりわけそういう気分の日だった。しかし🌸とて特別な能力を持たずとも狂気の天才シーザー・クラウンとつるむような娘だったので、ままならないとただ嘆くような人間でもない。
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