2人のその後今日も庭師としての仕事を終え、彼が待つ家に帰る。
この時間ならまだ残ってるかもしれない。そう思ってパン屋まで走って向かった。夕方で数が少なくなっているパンの横に、お目当てのスイーツがふたつ。よっしゃー!と言いたくなる気持ちを抑えて、食パンも一緒に買って店を出る。もう急ぐ必要はないけれど、早く一緒に食べたいと思うと不思議と足取りは軽くなり、結局家までも走って帰ってしまった。
「ただいまー」
ドアを開けると部屋の奥から一人の青年が顔を覗かせ、にこにこしながら駆け寄ってきた。
「おかえり、今日は早かったんだね」
「そ、時間ピッタリに終わった。なあ見て見て!エッグタルトまだ残ってた。しかも二個!」
「わあ!いつもすぐ無くなっちゃうのに。今日はラッキーだったね」
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