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    白崎 蒔白(しらさきましろ)

    @46_olo

    遊Ai中心/女体化多め

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    POIPOI 8

    Ai視点。遊作出てこないけど遊Ai
    最終回後にAiちゃんとパンドールが話してるだけの与太です。ラブコメ色…というかギャグ色強いです
    ※性行為について触れるくだりがあります

    AI問答『今後、意思を持ったAIの台頭は避けられない』
     復活した俺の処遇に関して、遊作とリボルバーが意見の相違から揉めたとき、唯一合致したのはこの見解だった。俺としても、幾度となくシミュレーションで戦禍を視てきたために、この予想に反論する点はない。
     将来人間とAIの戦いの火蓋が切られたときの抑止力、そして予防線を張るべく、リボルバーは俺の思考ログを定期的に渡すよう要求してきた。だが意外にも要求はその一点のみで、俺の行動を制限するような要求はしてこなかった。
     SOLの管理棟をハックして以来、 ハノイを告発するのに必要なカードは揃っている。だがハノイ勢力が衰えてSOLが隆盛を誇るとそれはそれで厄介だ。ならばSOLとハノイは従来通りの膠着状態のほうがいい。俺としては、企業利益のためなら人間もAIの犠牲も厭わない――財前がCEOになったとはいえ、あいつの退陣後どうなるかは不透明な――SOLに加担するぐらいなら、 ハノイのほうがまだマシだからだ。
     まあログ回収の表向きの理由は俺の動向の把握で、裏ではログを利用して新たなAIプログラムを発展させるつもりでいるのだろう。

     そして例のごとく、直接手渡しでログを渡しに、海岸に構えるカフェナギへ寄ると……。
    「あれ、パンドールじゃん」
    「こんにちはAi。あなたのログを受け取るのが今日の私の任務です」
     任務て。まあうっかり流失でもすれば世界の均衡を崩しかねないのがイグニスのデータだ。案外大袈裟とも言い切れない表現ではある。
    「相変わらずソルティスは使わないんだな」
    「あの機体には制御装置 (セーフティ)が多いですから。メンテナンスも必要になりますし」
    「それには同感〜。あのメンテナンスやたらぞわぞわして気持ち悪いからヤなんだよなぁ」
     まあ俺はセーフティを必要に応じて解除してはいるが。
    「おや、メンテナンス時に触覚センサーをオンにしているのですね」
    「いつも触覚と痛覚はオンにしてるからな、動作上問題ないかメンテでもチェックしてんの」
     ふむ、とパンドールが声を上げる。
    「本来我々AIに痛覚は不要です。機体の破損状況は痛覚機能をオンにせずともセンサーで把握できますし、むしろ痛覚と連動させては不要な負荷がかかるのではないでしょうか?」
    「ん〜まあもっともな話だな。余計なタスクが増えてメモリをちょい圧迫してんのは事実。でも俺は触覚センサーをカスタムして快不快の感度を調整してるからな。心地よさを拾う以上、不快感も拾うようになってんの」
    「感度の調整ですか。それはプレイメーカーとのスキンシップを重視しているからでしょうか」
    「根掘り葉掘り聞いてくるなお前は!さてはリボルバーから情報収集も頼まれただろ?俺達がどこまで進んでるかなんて知りたがるなんて生まれたてのお前には早いっつーの」
    「いえその点は問題ありません。あなたが定期的にリボルバー様に渡している思考ログから、どのような行為があったかは知っています」
    「……え、嘘だろ絶対まだ分かりっこないと思ったのに解析出来てんのかよ?!」
    「キスの回数、性交に要した時間、絶頂時の回数等々、ソルティス内蔵の感知プログラムと併せて把握しています」
    「うわ待て待てなんでお前に共有されてんだよ。倫理観だけじゃなくデリカシーも欠落してんのかハノイは」
     ここが人の密集している中央広場でなく、人のいない海岸通りでよかったと心底思う。 とはいえ麗らかな昼下がりからこんな話をしたくないんだが……。
    「あなたが現実世界で行動するにあたって、リボルバー様へ情報共有の条件を承諾した以上、私を含むハノイのメンバーがログの中身を把握していても特段不思議ではないかと思いますが」
    「それはそうだけど!!いくらなんでもプライベートすぎることはリボルバー先生も口を噤んで大っぴらにしないと思ってたのに何で全部横流しにしちゃうの?!」
    「いえ、リボルバー様から聞いたのではありません。今回解析を任されたのは私です」
    「お前のせいかよ!!どおりでだよ!!今まで何回かリボルバーにログ渡してるけどエッチの回数とか読み上げられたり聞かれた事なかったよ!!」
     がくりとうなだれる。大丈夫かリボルバー。 箱入り娘にしすぎたんじゃないか。対人……いや、対AIコミュニケーションにおいて言動を改めるべき点が大いにあるぞ。 或いは相手が俺だからこそ歯に衣着せないのかもしれないが。
    「は〜〜これだから生まれたてほやほや情緒未発育AIはさあ〜〜……」
    「ですが、これらのスキンシップはあなたとプレイメーカーにとって愛情を示す行為なのでしょう。 他人に指摘されたとしても気に病む必要もないかと思いますが」
    「もしかして羞恥プレイさせられてんの俺……?なあパンドール、 お前はまだそこら辺の心の機微が育ってないのを俺は分かってるからこうやって答えてるけど、これ普通にセクハラだからな。てか昔の俺を見るようでそっちの意味でも恥ずかしいわ」
     かつて人間態を得る前。昼ドラで性的行為を仄めかすシーンが出てきたとき、いちいち遊作に「なんで人間はこんなことすんの?」と聞いていた過去の自分が想起させられる。 なんで多感なアオハル真っただ中の男子高校生に聞いてたんだあの時の俺。
    「えっ……つーか何気に遊作のプライベート諸々もガッツリ筒抜けってことじゃん。やばくね?」
    「その点においてはプレイメーカーも承諾したと伺っています」
    「流石にセックス頻度とか射精回数を渡していいだなんて解釈しねえよ!!!!!!!」
    「ソルティス内部に挿入された男性器の勃起持続時間、及び挿入時の体温や心拍もです。 あとは――」
    「それ以上は読み上げないで……マジで……」
     居たたまれなさに顔を覆う。新手の拷問か何かか。こんな辱めを受ける必要あるのか俺。いや一度はデュエルでハノイメンバーの意識を奪った身としてはその仕打ちを受けても致し方ないかもしれない。もっと違う形でうっぷんを晴らしてくれ頼むから。
    「しかし私は同じAIとして、あなたがたの『人間とAIの在り方』に興味があります。 生殖を必要としないイグニスが能動的にスキンシップ、その延長線上の性行為をもパートナーに求める……その感情の起源について知りたいのです」
    「言ってることは分かるけど当事者からするとマジで恥ずかしいかんな……てかお前デュエルより舌戦のほうが強いじゃん。リボルバーと同じかよ……」
    「リボルバー様は話術だけでなくデュエルタクティクスも一流ですので履き違えずにお願いします」
    「あーはいはいそこは反応すんのね。 はあ……俺の10分の1しか生きてないのに早熟すぎるだろ、先生の教育はどうなってんのよ」
    「自ら思考し続けること、それが意思を持つ生き物の楽しみだとリボルバー様は言っていました。なので私も人間とAIの在り方について私なりの答えを導きたいのです」
     ずけずけ聞いてくる割に、その問いの根幹は至って真面目だ。 先ほどまでの……俺にとっては恥ずかしすぎる質問も、茶化す意図がないのは伝わる。
    「でもさー敵意が排除されるプログラムはそろそろ怒ってもいいんじゃねーの?親への反発は自立への一歩だぞ」
    「いえ、私はあくまでも人間と共存することが使命ですから」
    「あっそ。まあそのアイデンティティは否定はしねーけど。 引っかかることがあったら俺が相談に乗ってやってもいいんだぜ〜」
    「どうでしょう。 あなたは人間という種ではなく、個人に肩入れしすぎるきらいがありますから」
    「ウッ!一途とか健気って表現できないのかねこの単刀直入AIは!これ持っておうちに帰んな!」
     ほとんど投げやりに、俺は自分のログを保存したメモリをパンドールへ渡す。
    「は〜〜なんか気疲れしたわ。 お前リボルバーの代わりにホットドッグ山盛りで買って行けよ」
    「勿論そうさせてもらいますよ」
    「……あ、もしかしてそれも今日任された任務」
    「いいえ。今日はログの受け取り以外は任されてはいません。これは私が、そうしたほうがリボルバー様が喜ぶかと思って……自分で判断したことです」
     なんだよ。その気遣いを俺達にも向けてくれよ。
     そう言うとパンドールに「それはこれからのあなたたち次第ですよ」と微笑まれた。
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    白崎 蒔白(しらさきましろ)

    DOODLEAi視点。遊作出てこないけど遊Ai
    最終回後にAiちゃんとパンドールが話してるだけの与太です。ラブコメ色…というかギャグ色強いです
    ※性行為について触れるくだりがあります
    AI問答『今後、意思を持ったAIの台頭は避けられない』
     復活した俺の処遇に関して、遊作とリボルバーが意見の相違から揉めたとき、唯一合致したのはこの見解だった。俺としても、幾度となくシミュレーションで戦禍を視てきたために、この予想に反論する点はない。
     将来人間とAIの戦いの火蓋が切られたときの抑止力、そして予防線を張るべく、リボルバーは俺の思考ログを定期的に渡すよう要求してきた。だが意外にも要求はその一点のみで、俺の行動を制限するような要求はしてこなかった。
     SOLの管理棟をハックして以来、 ハノイを告発するのに必要なカードは揃っている。だがハノイ勢力が衰えてSOLが隆盛を誇るとそれはそれで厄介だ。ならばSOLとハノイは従来通りの膠着状態のほうがいい。俺としては、企業利益のためなら人間もAIの犠牲も厭わない――財前がCEOになったとはいえ、あいつの退陣後どうなるかは不透明な――SOLに加担するぐらいなら、 ハノイのほうがまだマシだからだ。
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