疲れた日の夜──はぁ、……あー……あぁ。
ぼすん、とベッドの上に倒れ込む。羽毛布団も毛布もめくらずに、コートと帽子だけリビングに脱ぎ散らかして。
化粧を落とす気力もない。ほんとうなら、いつもなら。オイルを塗って、コットンで拭って、そのあと風呂に入ってきちんと洗い流している。でも今日はそんな手間をかけている余裕はなくて、今すぐにでも眠りに落ちてしまいたい気分だった。
ベッドの下へ、とぷんと身体が沈んでいって、どんどんずるずる沈んでいって、とうとう全身沈んでしまって……なんて、妙な妄想をして。
何だってこんなに無気力なんだ。たかが時間殺しの枷を背負ったくらいで。
ああ、これもあの……あれのせいだ。働こうとしない頭を無理やりこじ開けて、無意味な反芻に没頭する。
1804