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    hakkabox

    @hakkabox

    考察と妄想とポエムとメモがごっちゃになりがちなので、とりあえず思いつきを放り込むボックスを作ってみました。作品未満のまとまらないポエムとか、脳内会話とか、ネタバレメタ視点だとか!
    緩く生暖かくご覧いただけると幸いです。

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    hakkabox

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    坊フリ坊 未来の話の断片その2
    ツイッターからサルベージ。
    グレックミンスターで戻るって約束を破った人が、何をどう、どの口で、って思わなくもないw

    みらいのはなし、その2……あの頃は俺もお前も無我夢中で駆け抜けたけれども、本当になんて未熟だったんだろう。だからこそやり遂げることが出来た側面もあるとはいえ、お前は今も、そしてこの先もそれを負い続けていくんだな。……それを、ともに担ってやることができないのが、俺は。

     ――悔しい、のか、心残り、なのか。

     少しだけ遠い、どこかの時間。
    「……老けたな」
    「そう悪いことじゃない。老いは、生者の特権だからな…、あ、いや、すまん、別に、そういう意味じゃ」
    「歳はとってもそういうところは変わらないのな。お前が順当に爺さんになりつつあるなんて、とんでもなく目出度いことだろ?」
    「まあ、なあ…正直この年まで五体満足で生きていられるなんて思いもしていなかったが」
    「……死ぬなよ、フリック。少なくとも、おれの前では」
    「約束はしてやれないが、努力はするさ」



     さらに遠くの遥かないつか。
     かつて聖戦士が封じた、ヒクサクが求めてやまなかった創世の秘密。
     この世界そのものの理と向き合うために彼は幾百あるいは幾千の後に再び過去の洞窟を訪れる。
     夜の剣のかつての封印。その更に最奥の闇の中。

     生と死の継承者は懐かしい声と背中を押す手の感触に巡り合う。


    (――さ、いこうぜ、リーダー)


     空耳などではない。空気を震わせることのない声ならぬ声は、間違いなく、最早とうの昔に生を閉じている彼のものだ。

     ああ、ここに居たのか。だから、道理で。

     お前を、食わずに済んだのか。
     お前の死を知ることなく、おれはこの長い年月を過ごすことが出来たのか。

     久しく忘れていた形に口角が上がる。

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    hakkabox

    PASTリーダーと副リーダーの関係性が今熱いと聞いて、引っ張り出してきました! 支部にもおいてあるけど!
    フリックさんガチ有能、スカーレティシアの例のアレだって、あまりにも、あまりにも出来すぎててむしろ出来レース疑惑なので、話にしてみました!
    リーダーをリーダーとして認めさせるために、泥をかぶることを当然と認識してるフリックさんはいいぞ!
    ガランにて「やったぜ おれたちが、解放軍が帝国軍をやぶった」
    「……勝ったのか」
     城塞の戦いを見守っていた青年の興奮を隠しきれないその声を受けて少年の口から発せられた静かな言葉に、マッシュは口の端だけで笑みを深めた。
     解放軍、などとたいそうな名乗りをあげてはいるものの、実質各地の反乱組織をとりまとめゲリラ戦を展開するに留まっていた組織である。帝国の拠点の一つとはいえたかが関所を落とした程度の小さな戦果、だが解放組織にとってパンヌ・ヤクタの攻略に引き続くこの勝利はとてつもなく大きなものと映るだろう。
     軍主として組織を率いての連勝を確信しながら、その声に喜色が見られないとは。少年の年齢ならば功名心に舞い上がっても不思議ではないというのに、なんともまあリーダーとして望ましい振る舞いではないか。
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    hakkabox

    PASTサマーウォーズ放送記念に!
    過去名義でアンソロに参加させていただいた支部にも乗せてるやつですが、ビクトールとフリックが花札勝負をしているのを見たかったので自分で書いた話

    ビクトールとフリックの明確なキスシーン(感情を伴うが挨拶程度の肉感的ではない描写)、地の文において身体を重ねる関係であることが明示されていることをご承知おき下さい
    恋請「なあフリック、賭けをしよう」
     言い出したのはビクトール。いい加減酔いも回っている筈の宴もたけなわの頃合いだったにも関わらず、その声はとても落ち着き払っていた。軽い酔い心地のまま、ぼんやりと酒場の喧騒に身を任せて頬杖をついていたフリックは、足を組み替えながら向き直る。
    「ふうん…どうせろくでもない魂胆があるんだろ」
     たっぷり一呼吸分の間、無遠慮にビクトールを上から下まで眺め回してやってから、フリックはにやりと笑ってそう応じた。 
     ああ、まったくもって良い酒だ。なんたってビクトールの考えていることが良くわかる。
     いつもよりほんの僅かに上目遣いにこちらを伺う男の視線をフリックは真正面から受け止めた。この男が、こういう目をするときに考えていることなど、フリックにはとうの昔に分かりきっている。
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