1.設定何かをガサゴソと探している義勇さんの背中を、先程から眺めている。
ご飯もお風呂も終えた。
あとは寝るだけ。
こんな寒い時期だというのに、寒さに弱くこの時期不調でも寝込めやしない義勇さんのためにエアコンに加湿器にと我が家では総動員だ。
湯冷めはしないだろうけれど、それにしてもくっついて寝る日和だというのになにをしているんだろうか。
あちらでガサゴソ、納戸に頭を突っ込んでガサゴソ。
リビングのティッシュケースを開けしめして、じっとみた後また別の部屋へと移動する。
「あの、なにかお探しですか?」
まるで店員のように話しかけてしまったけれど、お目当てのパンを探している時のお客さんにとても似ていたので仕方がない。
「いや」
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