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    ほしう💫

    @hosiu_0125

    色々狂ってる
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    ほしう💫

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    前流したドルパロのサトシオン
    プロ意識高くいちゃしててほしい(?)

    内緒の距離 今日は珍しく悟史くんソロのお仕事。元気溌剌が売りの圭ちゃんと対照的に悟史くんは優しい王子様。そんな悟史くんへCM依頼が来たのだ。これは女の子たち胸を撃ち抜かれるだろうな、と撮影現場を見ながら思わず頬を緩める。
    「マネージャー。」
    撮影が終わった悟史くんが私の元へやって来る。笑顔だけど、疲労がなんとなく伝わってくる。
    「お疲れ様です。今日はこれでおしまいですね。」
    「うん、楽屋に戻ろう。」
    私たちはそう確認しあって現場に挨拶をして退出していく。

     楽屋に戻り、悟史くんは椅子に座り大きなため息をつく。
    「悟史くん、こういうお仕事苦手でしたっけ?」
    そういう売りをしてるからもう慣れたものだと思っていたけれど。親がマネージャー業をやっていたが故に私もいつの間にかその事務所に居坐り、ついにマネージャーになっていた。ちゃんと給料も貰ってる。そんな私が初めて見るユニットが圭ちゃんと悟史くんのユニットだった。最初を知っているからこそ、悟史くんの疲れ具合が意外だった。
    「…詩音は嫌じゃないの?」
    二人の時、または事務所では私を名前で呼んでくれる悟史くん。そんな彼が少し拗ねたように私を見る。
    「え?…何が?」
    「一応たくさんの人に愛してるとか、好きとか…今日の撮影に関しては告白だったし。僕がそういうの言ってるの。」
    「ま、まぁ…お仕事ですし、これでもお金もらってやってるので割り切ってますよ。」
    悟史くんは「へぇ」と呟きそっぽ向いてしまった。嫉妬してないと言えば嘘にはなる。でもこれが不特定多数だとあまり気にならない。ドラマの役として…とかいつか来たら流石に嫉妬しそうだけど。
    「私は君が頑張ってる姿を間近で見られるのが一番幸せ、かな。」
    少し声を震わせながら私は伝える。これはマネージャーであり彼女である私の特権。これ以上を望む気は無い。頑張って、輝いて、悩んでる彼が見れるだけで応援したいし、彼の居場所は私の前だけに留まっちゃいけないと思わされるから。ふと視線を悟史くんに戻すと、顔を赤らめて、手で口元を抑えていた。少し大胆だっただろうか?今更言ったことが恥ずかしくなる。
     その時ぐい、と悟史くんに腕を引っ張られる。勢いに抗えない。私はバランスを取るためにもう片方の手を悟史くんの肩に置く。そちらばかりに気を取られていたせいで気がつかなかった。彼の顔がすぐそこまで来ていたことを。
    「ん…っ」
    悟史の柔らかく優しい唇が私の口に触れる。甘く優しく痺れそうになる。口を離しても互いに求めてしまい、またすぐに近づける。
     表沙汰にできない、禁じられた私たちの関係。それでも惹かれあってしまった私たちの特別な時間。ほぼ毎日会っているのに触れ合える日は一回あるかないか。だからこそこういう時間が愛おしくて堪らないものになる。
    「…顔真っ赤だね、詩音。」
    「だ…っ誰のせいですか誰のー!!!」
    悟史くんの手がが私の頬を包む。その温かさと顔の火照りを感じながら私は怒ることしか出来なかった。
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    ほしう💫

    DOODLEこのカプどう足掻いても一筋縄じゃいかないのが好きです。
    「こわい」をだきしめて 私たちは互いに「こわい」を抱いて生きている。
     あの時が怖くて、今の幸せに目がくらみそうになりつつも、いつかあの時が戻ってくるんじゃないかって恐れてる。私たちはあの時を「過去」として受け止められないでいた。
     夜にどちらかが悪夢を見れば、どちらかが支える。でも私はこわい。二人とも余裕がなくて周りが見えなくなって…ついには貴方を傷つけてしまうんじゃないかって。
     さらりと貴方が私の頭を撫でるとき、ひどく泣きそうになる。ずっと待ち焦がれていたその感覚に今も尚安心し、こわくなる。この感覚がどんな形であれどなくなる日が来るのかもしれない。
    「どこにもいかないで。」
    そう言えたならどれだけ楽だっただろう。

     そういう意味ではお姉が、圭ちゃんが、沙都子が、レナさんが、梨花ちゃまが羨ましかった。互いを信頼し、手を伸ばしあって、互いにその手を掴み合う。私は手を掴むことがこわいから。貴方に…悟史くんにさえも。貴方も同じで、きっと私たちは信用してるけど、信頼できていない。頼れない。助けてって言えない。互いにこわいものを持っていて、それを補う儚く優しいものが互いだから。いくら言葉を掛け合っても、愛を伝えても、身体を重ねても、埋まらない何かがそこにあって。それを無かったことにしようと私たちは笑っている。踏み込んで、傷つけるのが怖いから。
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