貴方と共に天寿を全うするためにⅡ 前編「身分を隠して騎士団に入団するぞ。」
オレがそう言った瞬間、全員が一斉に驚いたようにオレを見た。
「いや、ツカサさんあんた何言って…、」
先ず最初に立ち直ったのはアキトのようで、アキトは呆れたように返す。
「そうだよ、ツカサ様。ツカサ様は守られる立場でしょうが。」
「そう言う事は我々が行いますから。」
ミズキとルイが口々にオレを止めるが、オレの意思は揺らがん。
「オレは本気だぞ。もっと強くなりたい。お前たちを守るためにも。」
「お兄ちゃん…。」
サキがじっとオレを見つめてくる。
「お兄ちゃんがその目をしている時は絶対意思を曲げない時だね。」
少し眉を下げたサキにああと頷く。
「…分かった。じゃあアタシはお兄ちゃんの意思を尊重する。」
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