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    kuku

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    kuku

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    サイコパスな恋人4のおまけです。短いので読んでも読まなくてもおk。

    サイコパスな家族「ただいま、寧々」

    「……おかえり」


    朝方、庭の方から馬車の音が聞こえてきて、朝食を作っているえむに代わって、その馬車を出迎えに行った。

    馬車が開くと、中からは司を抱いた類が出てきて、司の方を見ると子供のような寝息を立てていた。


    「すぅ……すぅ……」


    普段うるさい司からは想像もできないほどの大人しさで、思わずそっと司の頬に触れる。


    「……司の目が腫れてる……。……類……」


    「そう怖い目で見つめないでおくれ。少しからかっただけのつもりなんだけど…」


    いつも類の部屋に行った次の日の司は、目が少しだけ腫れていた。

    特に言及したいと思わなかったから、何も反応はしなかったけど…


    「……いつもより、腫れてる……。……司のこんな顔、えむが見たらどう思うか分からない?」

    「……えむくんは、もう司くんのことを大切な家族として見てるだろうからね。……悲しむかな」

    「…分かってるじゃん…。なら、いつまでも司に嫉妬してたってしょうがないでしょ」

    私がそう言うと、類は笑ったまま黙ってしまい、背伸びをしてそっと類の頭を撫でた。


    「程々にしてあげてよ」





    ドサリと司くんをそっとベッドに寝かせる。


    寧々が言っていたとおり、いつもより腫れているその目を親指で少しなぞった。

    プライドが高くて、あまり自分の弱みを見せない彼が初めて僕を求めた。

    その事が自分が思っているよりもかなり嬉しく、思い出しては自然と笑みが毀れる。

    それと同時に、彼がいなくなる日が来るのを嫌だとも感じる。


    『いつまでも司に嫉妬してたってしょうがないでしょ』


    「…そうだね、しょうがないんだけどね」


    自分はやはり異常者でサイコパスだなと思う。



    「……君も、家族がいなかったらな」



    本当に妹さんが死んでいたらな。


    僕が本当の家族になれたかもしれないのに。



    ごそごそと司くんの服のポケットから、妹さんであろう少女が映っている写真を取りだし、それを見てふっと目を細めた。


    「本当に司くんそっくりな子」


    クスッと笑い、その写真を元あった場所に戻す。


    「大丈夫だよ、君の妹さんは生きてる」


    司くんの頭を撫でながら、机の上に置いていた首輪を取り出す。


    「僕なら、きっとすぐに会わせられるけど……君の辛そうな顔がまだ見たいから…」


    「だから、もう少しだけ、異常者な僕の恋人でいてね」


    「すぅ……すぅ……」


    変わらず寝息を立てている司くんの口に触れるだけのキスをして、カシャンと首輪をつけた。
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