れおなぎ(を見てる🐆) 進捗「重……」
砂糖をぶち込んだ生クリームが、これでもかってくらいてんこ盛りに乗っかったケーキを食べてる時のような、そんな気分だった。
やべぇ、声に出た。
うっかり本音を零してしまったところに、向かい側からすかさず、「あ?」という、大変柄の悪い、御曹司様からはけして発せられてはいけないようなレベルの、ドスの効いた声を向けられた。
「なんか言ったか?」
「いや、面白ぇなって」
これでも姉を持つ弟の身なので、相手の機嫌を把握するのにはそれなりに慣らされてはいる。ましてやサッカー以外のことでは余計な首は突っ込みたくない千切としては、知らん顔で誤魔化してみる方向に舵を切った。
「見世物じゃねぇぞ」
「……」
見世物じゃねぇんなら、一体なんなんだよ。
ため息をついてやるのも勿体ないので、ひとまず黙ることにした千切だが、目の前でベタベタと接触し続けている玲王と凪の姿を否応なしに見せられているこの現状、耐えれる気がしない。
ベタベタと接触している、と括るには多少語弊がある。正しくは、玲王が一方的に接触している、凪に。