またばじとら書いてるこの人……。宗教。
宗旨替え、神、踏み絵。それが、場地に突きつけた条件。
一つの概念には幾つかの要素が付随して成形されているように、芭流覇羅もまた複数の勢力が結成したチームだった。
帰るアテも無い野良猫たちが、この小汚ぇ路地裏に屯するのがどうにも目障りで、すぐさま蹴飛ばしてしまいたい衝動を抑えながらケータイを開く。……遅ぇな、アイツ。もう帰ってやろーかな。他に行きてえトコとかねえけど。人目に当たらない舗道は杜撰なのか、将又杜撰な人間が集まりやすいのか、往々にして硬い地はヒビ割れて、隙間からは青々と雑草が茂っていた。
ここを指定したのは、他でもないオレだ。汚れた場所は別に好きではないが、綺麗な敷地よりも呼吸しやすい。ただ、くだらねぇ会話も怒号も罵声も、遠いの世界のように感じられるから。手慰みにカチ、カチ、と掌中の物を開閉しながら、代わり映えしない光景を眺めて待つ。
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