男だけど幼馴染の男と結婚する事になった2「瞬ちゃんただいまー」
ガチャリと鍵を開ける音がしたかと思うと、玄関から彗の間伸びした声が聞こえてきた。
俺は夕飯の準備をしていた手を止めて彗を迎えに行く。
「おかえり彗!すまん、俺もさっき帰ってきたばかりでまだ飯の準備が…」
そう言いかけたところで彗が持っているものに気づいた。
「…随分大荷物だな」
彗は右手に赤い花束を抱え、もう片方の手にはケーキらしき箱を持っていた。
「俺たちが結婚して今日でちょうど1ヶ月でしょ?ちゃんとお祝いしたいなーって思って」
「気持ちは嬉しいけど…ちょっと大袈裟じゃないか」
彗は昔からサプライズ好きで毎年俺の誕生日をマメに祝ってくれてはいたがまさかここまでするとは。
どうやらこいつがモテる理由は顔だけじゃないらしい。
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