〈要←修〉
歩幅を合わせれば、分かり合えると思っていた。
でもそれは俺の浅はかな思い違いであった。
同じ場所を歩いていると思っていたけれど、そもそも歩いて往く道が異なっていたのだと思い知ったあの日。
そうであろうと疑うことも無く、知ろうともせず、ただただ半歩後ろを同じ歩幅で着いてきていた俺を、貴方はずっとどう思っていたのだろうか。
〈拳→修〉
歩幅を合わせれば、並んで歩けると思っていた。
それなのにあいつは半歩下がって歩く。
同じ場所を歩いているのに、離れやしないが近付きもしない。俺と同じ刺青を刻んでいるのなら、歩き往く道は同じはずだ。
だからこそ、その距離が腹ただしくて、もどかしい。