バレンタイン神代
朔が他の人から貰っていたのを見て妬いてしまった可愛い人。当人には自覚がないため自然に渡すのを遅らせようとしている。相手が残念そうな顔をしていたらどこか満たされてしまって、あっさりと渡してくれるだろう。
それを食えない同僚から指摘され悩むのはまた数日後。
「蒼樹朔、私は毎年一人にしか渡さないんだ。」
物部
ガトーショコラを焼いて待っている。ただ、待っている。来なくたっていい。来なかったら保険で用意した彼に似合うハンカチを渡そうと思っている。
旦那は意地でも帰ってこようとしてくれるらしいので花畑を背負った小動物と化す。当日は他の誰が何をしてるか一切興味は無いが、後日思い出して好きになれない同僚のことを揶揄うだろう。
「おかえりなさい唯さん…!」
累
同じくガトーショコラを焼いてみようとしてる。前述してる子よりこっちの方がビターな仕上がり。最愛にアタックしてくる子がいるのはわかりきっているので、チョコは前日までに仕上げて最愛を眺める一日にする。以前とは違い断ってくれることを理解してるので断ってる唯人を見て幸せそう。数時間居座って眺めてるのでバレます。
「あら、気づいてらしたの?」
梓
ここ数年は一人で高いチョコを買って食べてる。夜遊びも火遊びもする方ではあるが、バレンタインは自分チョコ派閥。事件の捜査中だろうが自分へのご褒美は忘れない。
「可愛い我が国の可愛らしいイベントを忘れるわけが無いだろ。」
命尾
浮世離れした見た目なのもありこの日に集中して女の子がよってくる。普段は近寄り難いと思ってる子達が勇気を出す日。でも、決して受け取らないし机の上には白紙の書類やペンを出しっぱなしにしてる。
「俺は仁博命尾だからね〜。」
亜深
本当に先生次第。バレンタインの日に任されることがなければ前日に大仕事を入れてもらう。仕事をして、先生にその話をして話の締めにチョコを渡す。チョコもつまらないものだと先生に相応しくない。だから師匠に特別なレシピを聞いて頑張って作ったのだ。食べてくれるといいね。
「これ、あげる。」
風見
いっぱい働きます。
「今日はバレンタインですね!羽切先輩が早く帰れるように頑張ります!
マスターのことは大丈夫です!彼は休みたければ自分で店を閉めれば良いだけですよね…!」
芽依
バレンタインは貰うことが習慣化しているのでホワイトデー担当。定時上がりで急いで家に帰るのが今日の仕事だよ。食べさせてもらうのも習慣化してるため紫陽花が風呂に入っている間に歯磨きをして口の中リセットしてる。
すっかり恋人に毒された後だ。
「ただいま。ふふっ…紫陽花からチョコのいい匂いがする。」
蒼華
かならずチョコを作る。しかし、渡したい相手は決して受け取りに来ることは無いだろう。全力で作って飾り付けて写真を撮って冷蔵庫に保管して腐るまで…。それが彼女の楽しみ方だ。
今年も誰よりも賢くどうしようもなく馬鹿な友人を思い浮かべて笑う。
「やっぱり彼は馬鹿なんですよ。」
死原
相棒がチョコを作れないのは分かりきっているため彼女好みのチョコレート菓子を作っている。一緒に食べればいいだろう?なんて言葉を用意して。それでも納得しないなら、自分らしくないとわかった上で彼女の摘んだそれを自分の口に運んでしまえばいい。
そんなことを考えていたら彼女が花束を抱えてきたので平静を保ちながらも喜ばしくてしょうがない。
「綺麗だな。…ありがとう、もも。」
アーリス
誕生日プレゼントの箱とバレンタイン用の箱をわかりやすくして待っている。誕生日プレゼントは午前にクラッカーと共に。バレンタインは夜風呂上がりにワインと共に。演出も忘れることは無い。全ては完璧だろう。彼女が主演男優に捧げる特別な舞台なのだから。
「さぁ!特別な日の始まりだ。覚悟したまえよレーヴ。」
希崎
誘いに乗ってくれた友人と共に福引で手に入れた人気店のスイーツ食べ放題チケットを使いに行くだろう。店内で最も良席で、彼女は自分の幸運ではなく来てくれた友人を見て笑う。
「俺と行くんだから当たり前だろ?」
ファウ
今年は頑張ってトリュフチョコを作ってみた。でも渡す勇気が今年も出なかったからコクのある美味しいビーフシチューが出来上がったらしい。彼女が自分の想いをなんだと定めるかはまだ遠いらしい。
「おかえりリセ…お夕飯出来てるよ。」
梨乃
今年は仕事を断りきれなかったらしいけど、ちゃんとチョコレートは用意してる。最近流行っているらしいものを調べ、彼の会話や知識のネタになればいいなと考えてもいる。
ところで本日困ったことがあったらしい。仕事を無事に終えて帰ろうとしたらチョコレートを貰ったのだとか。さて…彼には見せがたい。これをどうしてくれようか。
「チョコに合う紅茶を買ってきた…一緒に飲まないかい?」
飛鳥
チョコを大量発注して遊ぼうとしたのは俺ですという札を下げて仕事をしてます。
…注文のケタを二つ上げるのはダメだよ。
「見ればわかるじゃん。…怒られた。」
夕緋
上にいるバカを捕まえた張本人。とはいえ高めのチョコを仕入れようとしたのは止めなかったので仕事終わりに目を輝かせてるだろうなとか思ってる。家で作ろうと思ったら台所の使用権が手に入りそうにないのでチョコレートドリンクの研究を始めた。アイツが風呂に入ってから作ろう。
「ほらよ。俺からのバレンタインだ。」