フェンリルの耳にゴミ案件ブラシの毛をゴミ箱に捨てて立ち上がろうとした時、フェルの耳がピクっと動いてリビングの入口の方へ傾いた。
そういやフェルの耳の中も洗いたいんだよなー。
時々なんでだかしおれた葉っぱとかが入ってるし、フェルの足じゃ絶対耳の中までゴミ掻き出せないと思うしね。
『おい、耳の中に手を入れるな。』
「あ、やっぱ嫌なんだ。」
『良いわけあるか。
それよりスイが呼んでおるぞ。』
フェルが視線だけを入り口に向けてそう言った。
つられてそちらを見ると、パシャン、と水音を立ててスイが跳ねて入ってきた。
『あるじ〜スイね〜ごんじいちゃんをね……
フェルおじちゃんだけあるじになでなでされてるのずるい!!
スイも〜!スイもなでなでいいこいいこして〜!』
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