ジャクヴィルが1泊75万マドルする部屋にお泊りする話「なんだか派手すぎて落ち着かねえ部屋だな……」
先程まで滞在していたテーマパークと寸分違わぬ雰囲気の部屋に、ジャックはつい思ったままの感想を呟いてしまった。
「当然でしょ。ここは一泊75万マドルするプレミアムスイートルームなんだから」
「な、75万マドル⁈」
一緒に部屋に入ってきたヴィルがさらっと恐ろしい事を言うので、ジャックはますます頭を抱えてしまう。
「心配しないで。宿泊費は全部アタシ持ちなんだし。アンタにはアタシの我儘で卒業旅行についてきてもらったんだから、これぐらいしないと申し訳ないわ」
(お礼の規模が尋常じゃない……)
むしろ誘ってもらって嬉しいのは自分の方なのに。でもそれを素直に言い表せないジャックは、ただただ目を白黒させるばかりだった。
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