パメラ後編飛び起きたスザクの心臟の鼓動が早鐘を打つかの如く好き勝手に脈打っている。
「っ!?夢…?」
そこは常夜灯だけが灯る薄暗い部屋、普段使用している私室の見慣れた寝室であるはずだったが、一瞬自分がどこにいるのか解らなくなった。
「今更なんて夢を見たんだろう…もうルルーシュはこの世界のどこにも存在しないのに全く未練がましいにも程がある」
ベッドの上に立てた両膝に顔を埋めているスザクの唇に自嘲気味な笑みが浮かぶ。
彼はスザクが自らの手で殺めたのだ…まだスザクの手にはルルーシュを剣で刺し貫いた感触も残っている。
悪逆皇帝として悪行の限りをつくしたルルーシュに世界の憎しみを集めた後、再び表舞台に現れた英雄ゼロによって討たれるというルルーシュ自身が書いたシナリオ通りにゼロレクイエムを完遂し、半年近く経過した今、スザクは仮面の英雄として黒の騎士団の代表という多忙な日々を送っていた。
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