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    _maru5_ta_

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    悠五の墓場🪦🙏🏻安らかに…

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    悠五webオンリーイベント「婚礼に至りて愛を悟る」で展示した作品になります。フリー公開にしました。
    二人の日常がこれからも明るく輝きますように。
    ⚠️転生パロ(二十代前半×三十代半ばくらい)・全年齢

    いつもの食卓とこれからの二人「「いただきます」」

     少し大きなダイニングテーブルを挟んで二つの声が重なる。テーブルに広げられた料理、視界の端でBGMの代わりになっているテレビ、目の前で美味しそうにご飯を口へ運ぶ愛しい人。夕食後は二人で皿を洗い、テレビを見ながらソファでアイスを食べるのだろう。いつもと変わらない日常。だが一つだけ違う事があった。いや、厳密にはこれから起こるのだ。それは俺が今日、この愛しい人へプロポーズをするという事。
     三年前の今日、俺は五条先生と出会った。正確にはした。街中で声をかけてきた長身の綺麗な男性。白髪に真っ青な双眸。パッと目を引くルックスをしている筈なのに、俺はそんな見た目に対する感想が浮かぶより先に衝撃を受けた。から。初めて会う筈なのに知っている、知らない筈なのに忘れてはいけない記憶。自分にも何が起きたのかまるで理解できなかったのに、名前を聞くより先に彼の名前が自分の口から溢れていた。所謂前世の記憶というやつらしい。とは言っても過去に具体的に何があったのかはぼんやりとしか覚えていなくて、それは先生も同じなようだった。それでも俺にとって五条先生がどれだけ特別な存在だったかはすぐに理解できて、もう離れてはいけないと本能に訴えられるがまま、俺は彼に交際を申し込んだ。何十年、何百年前の記憶かも分からないのに、五条先生との日々はすぐに自分の毎日に馴染み、先生の提案で俺は今彼の家で生活を共にしている。
     五条先生が俺を見つけてくれた日から今日で丁度三年。俺は今日先生に結婚を申し込む。とは言っても同性同士なのでこの国では一般定義されている結婚は出来ないのだが、紙面上でそれが出来なくても、国から認められなくても、二人の意思でこれからの未来を誓い合う事が出来れば俺の中でそれは結婚と同義だった。この先、俺は先生と家族のような関係を築いていきたいのだ。
     今日俺が作った夕飯を美味しそうに食べる姿、一日の出来事を楽しそうに話す声、流れているテレビの声に対して打つ相槌。意外と子供みたいにころころ移ろうその表情を可愛いなと見つめつつ、俺の心は半分ここに在らずだった。だって一世一代のプロポーズが待ち受けているから。
    「悠仁?なんかあった?」
    「え!?いや別に、なんもないよ!」
     そんな俺の様子に先生がどこか不安げな表情を見せたので、俺は焦って弁解するがそんな下手な言葉では先生の顔から不安は取り除けはしなかった。……ダメだ。
    「っ先生ごめん、話があるんだけど」
     そう言って立ち上がると、ちょっと待っててくれる?という言葉と共に、五条先生とまだ食べ終わっていない夕飯をリビングに残して俺は寝室へと足を運んだ。夕食後、タイミングを見計らって…なんてきっと出来っこない。これ以上先生を不安にさせる前に言ってしまおう。
     寝室のクローゼットを開き目当てのものを手に取ると、それを先生から見えないよう後ろ手に持ってリビングへの廊下を歩く。途中で何度も何度も深呼吸をした。このプロポーズが先生の目にどう映るのか全くの未知数である。不安と期待で暴れる心臓を落ち着けと言いつけるように何度目かの深い呼吸をして、リビングの扉に手を掛ける。中に入ると先生は箸を置いて、俯いていた。
    「せんせ、」
     そんな先生の傍まで近付くと片膝を立てて腰を落とす。先生の瞳には見るからに大きな不安と困惑が滲んでいてかなり罪悪感を感じてしまう。ふぅ、と息を吐く。
    「五条先生、俺と結婚して下さい」
     言葉と共に背後に隠していたモノを先生の前に両手で差し出す。
    「……へ?」
     小さな青い薔薇の花束越しに見る先生は何が起きたのか理解が追いついていないようで、口を開けたまま呆然と花束を見つめている。
    「えっ…と、その、結婚っていうか…実際に結婚は出来ないんだけど…」
     不思議だ。なんて言おうかあんなに考えてたのに、先生を前にしたら頭が真っ白になってつい吃ってしまう。
    「俺この先も先生と一緒に生きていきたくて、家族みたいになりたいなって思ったの」
     一つずつ言葉を紡いでいく。薔薇の花束でプロポーズだなんて我ながらベッタベタだなと思うが、ベタな方が気合いが入るのだ。
    「これからも俺と一緒に生きてほしい。五条先生を幸せにする権利を俺に下さい」
     家族として、と最後に強調する。先生が感じる幸せの基には俺がいたい。これからも先生の側で幸せを感じたい。どうだろうか…リアクションを伺うように先生の顔を下から覗き込むと、先生はなんとも言えない顔をしていた。
    「…せんせ?」
    「あぁ、ごめんね。悠仁の気持ちはよく分かったよ。ちょっと待っててくれる?」
     そう言って今度は先生が部屋を出ていってしまった。先生の表情には驚きと嬉しさの中にどこか悲しいとも違う、諦めたような感情が見えた気がした。自分の手の中に収まったままの瑠璃色の花束を見下ろす。……あれ、もしかしてこれ、フラれる?
    「え、えぇ…マジで…?」
     いやまだそうと決まったわけではないのだが、今自分が置かれている状況がそんな後ろ向きな思考を加速させた。俺のこれは独りよがりかもしれない、驚かせてしまうかも、困らせてしまうかもとは考えたがフラれるかもしれないとは全く考えていなかった。その可能性がある事に気付きドッと冷や汗が背中を伝う。嫌だ、それだけは絶対に。流石に重かったのだろうか、先生にそんなつもりはなかったのかもしれない、戻ってきたら驚かせてごめんと、出来ればこれからも一緒にいたいとだけ伝えよう。
    「ごめんね、待たせて」
     今にも挫けそうな心を奮い立たせて出来るだけ明るく大丈夫だよと返事をする。そして謝ろうと口を開いたが、それより先に先生は俺に小さな箱を差し出してきた為、俺は再び口を閉じた。
    「これ、悠仁に渡そうと思って」
     首を傾げる。てっきり自分にとって良くない言葉が投げられるのだろうと構えていた俺は、その小さな立方体をじっと凝視した。
    「…開けて良い?」
     そう尋ねて先生が頷いたのを確認してから、俺はその箱に手を掛ける。上に持ち上げるようにしてゆっくり開くと箱にピッタリと収まる台座のその中心で小さなキラリと光る物が視界に入った。
    「これ…」
     益々訳が分からなくて、思わず俺は手の中のそれと先生を交互に見比べる。
    「それを悠仁に渡してね、僕と結婚しませんかって言うつもりだったの」
    「……え?」
     幻聴、だろうか。いや確かに聞こえた。
    「僕もね、悠仁とこれからも一緒に生きたいと思ってた、家族として。悠仁がこの先どんな風に生きていくのか最期まで一番近くで見届けたいと思った」
     だから僕と結婚してほしい。そう言った先生の笑顔は兎に角優しくて、春の日差しのように暖かかった。
    「付き合うきっかけは悠仁がくれたから、プロポーズは僕からしようって思ってたんだけど、また先越されちゃった。…って大丈夫?」
     なんだかとても可愛いことを言っている気がする。先ほど見た先生の諦めたような表情の真意に気付いて、ふっと心が軽くなる。先生は目を細めくすくすと笑いながら、想定外の現実についていけず優しい笑顔にぼうっと見惚れていた俺の顔を覗き込んできた。わ、かわい……更にぐっと近付いた先生の顔にドキドキしながら、状況を飲み込む為に再度掌の上で輝くソレを見た。
    「俺…プロポーズされてる?」
    「うん」
    「うそぉ…」
    「嘘でもないし、幻聴でもないよ」
     先生は本当に俺の事をよく理解してくれているなと思ったところで、やっと自分の顔から笑みが溢れた。良かった、フラれたんじゃなかった。寧ろ先生も同じ気持ちでいてくれたんだ。そう思ったら一気に全身の力が抜け、フローリングの上に尻餅をついた俺の口から、〜〜〜と意味のない唸り声が溢れる。
    「良゙がだ……」
     フラれんのかと思ったぁと溢すと、頭上で先生があぁ!と声をあげる。
    「ごめんね、先にこれ受け取るべきだった」
     先生は俺の横に転がる花束を手に取りそう言った。ありがとうと微笑んで。
    「ううん、もうなんでも良い……先生が俺と同じ気持ちだって分かったから」
    「本当に不安にさせちゃってたみたいだね…」
     目を閉じて先生からのプロポーズを噛み締めていると、彼は改めてしみじみとそう言う。
    「これ、手持ちのところ凄いしっとりしてる」
     不思議に思い顔を上げると先生は笑いを堪えながら、綺麗にラッピングが施されリボンが巻かれている茎の部分を指差した。
    「あ、え?!きつく握っちゃってたから手汗…!」
     気が気じゃなかった俺は手の中の花束の存在がすっかり頭から抜け落ちていて、無意識のうちに固く握り込んでしまっていたらしい。今更汗一つで恥ずかしがるような関係でもないのだが、カッコよく決めたかった俺は自分の情けなさに少々頭を抱えた。そんな俺を見て先生はくすくすと笑いながら悠仁がどれだけ本気だったよく分かって嬉しいと言う。
    「ところで、プロポーズに送る薔薇の本数にはそれぞれ意味があるって分かってる上でこれくれた?」
    「あ〜やっぱり先生知ってるよな」
     分かりやすく、ベタに、とプロポーズの方法をアレコレ悩んで調べていた時に見つけた記事だった。
    「諸説あるらしいけど、確か十一本は最愛…だっけ?」
    「そ、あとは宝物って意味もある」
     そう言うと、先生は宝物という単語を反芻するように柔らかく繰り返した。一本からそれぞれ存在するメッセージ。正直どれも先生に対する気持ちそのものだったが、俺は十一本を選んだ。
    「でもなんで青いの?普通赤くない?」
     本数の意味に納得した後、先生は更に首を傾げた。先生も色によって異なる花言葉の意味は知らなかったらしい。
    「青い薔薇の花言葉はね、〝奇跡〟〝夢が叶う〟なんだって」
    「きせき…」
    「先生とまたこうやって出会えて、一緒にいる事は奇跡みたいなものだから。先生は俺にとって奇跡であり宝物なの」
     そして先生と家族になるという夢が叶いますように、そんな願いを込めて十一本の青い薔薇を選んだのだ。
    「そっか…ありがとね」
     そう言って柔く微笑みながら瑠璃色に顔を近づける五条先生はさながら絵画のようだった。色白な先生のきめ細やかな肌に澄んだ青がよく似合う。薔薇でさえも先生の美しさの引き立て役になってしまうなんて、相変わらずとんでもない人だ。
    「そういえばこれは?宝石?」
     箱の中でいつまでもキラキラと存在を主張し続ける小さな石を見つめて先生に疑問を投げかけると、先生はしゃがんで目線を合わせながら口を開いた。
    「そ、カラーダイヤって言ってね、悠仁の瞳の色にそっくりだなって思って即決しちゃった。それを使って指輪とかネックレスとか、悠仁の好きなように加工してもらえたら良いと思って」
    「俺の、瞳」
     それはオレンジと茶色を混ぜたような温もりを感じる色だった。こんなに綺麗なものに自分を連想してくれた事が嬉しくて、キラキラと輝くその宝石がより一層輝いて見えた。
    「嬉しい…ありがとうせんせぇ…」
     それをぎゅっと握って俺はありがとうと繰り返した。
    「それでね、もし良かったら僕の分は悠仁に選んでほしいんだけど」
     ダメかな?なんて伺う様に上目遣いで見上げてくる先生の仕草になんて可愛いのだろうと思わずため息が出る。三年も一緒にいるのに俺はいつまでも先生の仕草一つ一つにドキドキさせられてしまう。困ったものだ。
    「ダメな訳ないじゃん!嬉しい!俺に選ばせて!」
     いつもなら可愛い可愛いと抱きしめて頭を撫で回している所だが、今日はそれをグッと堪えて当然のように肯定の意を示した。
    「じゃあ今度僕の宝石選びと、ついでに加工もやってもらお」
     嬉しそうに微笑む先生に応!と返事をする。加工はやっぱり指輪かな、どうせならお揃いが良いよね、なんて顔を綻ばせる五条先生が、いつも以上に堪らなく、どうしようもなく愛しい。
    「わっ?!」
     衝動に駆られるまま俺は徐に起き上がると、五条先生を抱きかかえて立ち上がった。
    「ちょ、ちょっと悠仁?!」
     危ない!ご飯!埃!怖いってぇ!なんて腕の中でわたわたと焦ってしがみついてくる先生を、俺はぎゅうぎゅう抱きしめたままその場でくるくると回る。
    「何してんのもう!下ろして!」
    「わはは!せんせぇ〜!」
     いつも大人で余裕綽々な五条先生が焦っている姿は可愛くておかしくて涙が出るほど笑った。愛しい、大好きだ。五条先生が大好き。そんな気持ちが全身からどんどん溢れてくる気がして、それを無性に伝えたくて強く抱きしめながら、せんせぇ大好きー!と馬鹿の一つ覚えみたいにとにかく繰り返した。今の俺には伝える術がこれしか思いつかなかったから。防音完備の部屋で良かったとこれ程思った事はない。散々先生を子供みたいに抱っこしてはしゃいだ後、彼をソファの上にゆっくりと寝かせる。
    「…馬鹿じゃないの、もう」
    「ごめんごめん」
     流石に三十を超えて抱っこされるのは本当に怖かったのだろう、息を切らして口を尖らせる先生にポカッと叩かれてしまった。
     真っ直ぐに見つめてくるその二つの天色に自分の顔が映っている。ゆっくり顔を近づけ唇を落とした。
    「先生、」
    「ん?」
    「本当に俺で良いの?」
    「悠仁が良いんだよ」
     分かっていたのに、どうしても聞かずにはいられなかった。悠仁がいい、その言葉が胸に沁みていく。
    「うん、俺も先生が良い」
    「知ってる」
     得意げな先生の態度に二人してふふっと笑う。
    「ねぇ悠仁、それやめない?先生って。もう僕は悠仁の先生じゃないんだよ。それに家族になるんでしょ、僕たち」
    「そっか。じゃあ……悟、さん?」
    「はぁい」
     出会った時からこの世界では五条先生の生徒ではなかったのに、これも前世の記憶からなのか、俺にとって先生と呼ぶことが当たり前に自然な事だった。それもそうか、とおずおずと名前を口にすると彼は嬉しそうに返事をする。でも、
    「……ねぇ、やっぱ…悟って呼んでも良い?」
     なんとなく悟と、そう呼びたいと思った。その言葉に綺麗なまつ毛をパタパタと瞬かせた後ふにゃりと笑ってその薄い唇はもちろん、と動く。
    「さとる、」
    「なぁに?」
    「…さとる」
    「ふふ」
    悟、と呼ぶ度に照れたように笑顔を向けて返事をしてくれる。幸せだ。愛しい人の名前を呼ぶだけで、こんなにも幸せだなんて。幸せすぎて胸が苦しいだなんて。
    「俺こんな幸せで良いのかなぁ」
    「何言ってんの、悠仁は誰よりも幸せになるべきだよ」
     思わず溢れた言葉に悟はむっと唇を尖らせる。
    「いや、俺より悟の方が幸せでいてほしいよ」
    「僕の幸せは悠仁の幸せの先にあるから良いの」
    「俺だって悟の幸せが俺の幸せなんだけど」
     堂々巡りな言い合いに、ふはっと二人同時に吹き出す。
    「じゃあ一緒に幸せになれば良いって事だね」
    「そういう事」
     これから俺らなりの家族の形を築いていけばいい。悟の幸せの基には俺が、俺の幸せの基には悟がいる。
    「あ!ご飯!もう冷めちゃったよね」
    「流石になぁ。温め直すからちょっと待ってて」
     テーブルの上で冷えてしまったお皿を両手に持ち台所まで歩いていく。後ろから悟が当然の顔をしてそれを手伝ってくれる。今までと何も変わらない時間。日常。でも変わったことが一つ。テーブルに置かれた青い薔薇と、ブラウンのダイヤ。
     隣にいる愛しいその天色と視線がぶつかると、どちらからともなく口を開き二つの声は重なった。

    「「これからもよろしく!」」

    (完)
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    DONE悠五webオンリーイベント「婚礼に至りて愛を悟る」で展示した作品になります。フリー公開にしました。
    二人の日常がこれからも明るく輝きますように。
    ⚠️転生パロ(二十代前半×三十代半ばくらい)・全年齢
    いつもの食卓とこれからの二人「「いただきます」」

     少し大きなダイニングテーブルを挟んで二つの声が重なる。テーブルに広げられた料理、視界の端でBGMの代わりになっているテレビ、目の前で美味しそうにご飯を口へ運ぶ愛しい人。夕食後は二人で皿を洗い、テレビを見ながらソファでアイスを食べるのだろう。いつもと変わらない日常。だが一つだけ違う事があった。いや、厳密にはこれから起こるのだ。それは俺が今日、この愛しい人へプロポーズをするという事。
     三年前の今日、俺は五条先生と出会った。正確にはした。街中で声をかけてきた長身の綺麗な男性。白髪に真っ青な双眸。パッと目を引くルックスをしている筈なのに、俺はそんな見た目に対する感想が浮かぶより先に衝撃を受けた。から。初めて会う筈なのに知っている、知らない筈なのに忘れてはいけない記憶。自分にも何が起きたのかまるで理解できなかったのに、名前を聞くより先に彼の名前が自分の口から溢れていた。所謂前世の記憶というやつらしい。とは言っても過去に具体的に何があったのかはぼんやりとしか覚えていなくて、それは先生も同じなようだった。それでも俺にとって五条先生がどれだけ特別な存在だったかはすぐに理解できて、もう離れてはいけないと本能に訴えられるがまま、俺は彼に交際を申し込んだ。何十年、何百年前の記憶かも分からないのに、五条先生との日々はすぐに自分の毎日に馴染み、先生の提案で俺は今彼の家で生活を共にしている。
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