シャウラくん曇らせ?SSとある町の喫茶店の一角。
周りの者達が話に花を咲かせながらティータイムを楽しむ中、
商人風のヒューラン族の男と、冒険者風のヴィエラ族の青年は、茶会と呼ぶにはいささか殺伐とした雰囲気を出しながら向かい合っている。
黒紫を基調としたスーツを身に纏った男は無言でコーヒーの香りを嗅いでいるが、青年の方はテーブルに置かれた茶に一口も付けることなく、眼前の男を見据えている。
―――が、男が刺さるような視線を意に介することは無く、洋菓子を手に取って口に放り込み、コーヒーを流し込むという行為を交互に繰り返し楽しんでいた。
「いい加減、キミの結論を述べて欲しいのだが」
痺れを切らしたヴィエラ族の青年、シャウラ・ルーラーは眼前の男に口火を切った。
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