太陽——こぽり。
何かが口から溢れるような感覚がして、ゆっくりと目を開ける。
……開けた、感覚がした。
「……どこだ、ここ」
思わず呟いて辺りを見渡す。周囲は闇に包まれていて、何も見えない。どこまでも果てしなく広がっているような気がするし、すぐそばに壁があるような気もした。
目を開けたかどうかわからなかったのは、あまりの暗さにまばたきをしても変わらなかったからだ。
自分の体が存在しているであろうと位置に視線を向けてみても、どれだけ目を凝らしても体を動かしてみても、その動きどころか姿形さえ捉えられなかった。
耳を澄ませてみても何も聞こえない。
空気が動いているわけでもない。
匂いもない。
立っているのか座っているのか、それとも倒れているのかもわからない。
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