『ピリオド』 アズールは前世の記憶を持ったまま転生してしまい、前世の恋人(/夫)であるジェイドを数年探すものの見つけられない。しかも自分には婚約者がいて成人を迎えると結婚しなくてはならなかった。
「この人生ではジェイドには逢えないのか」とアズールは少し悲しくなるも、今の生を受け入れようと気持ちを切り替える。
1年後には成人を迎える…そんな頃、舞踏会でジェイドらしき面影を見つける。喜びに体が勝手に動き、気づけば声をかけていた。
「じ、ジェイド!」
「? …どうして僕の名前を。」
キョトンとする顔が現状を物語る。覚えていたのは自分だけだったのだ。初めましてとにこやかに出される手に、ええ初めまして…とぎこちない笑顔で握り返した。
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