あちゃん☆quiet followPAST完全御都合の液体出てきて大爆笑の2017年作ギロ夏小説 「ギロロ、有難うね!」「……気にするな、軍人として当たり前の事をした迄だ……。」……事は数時間前、日向家にて。「冬樹ー、卵買い忘れちゃったから買ってきてくれない?…ねえ、冬樹ー?」夕食の支度をしていた夏美は、料理が終わる頃に卵が少し足りないことに気付いた。メニューは親子丼、卵が無ければ美味しく頂けない料理で、家にあるものでは人数分作れない状態だった。「うーん、今手離せないし…あれだったら私が食べなきゃいいんだけど…ボケガエルー?いなーい?」冬樹が居ないため、ボケガエルことケロロ軍曹に声をかける。だが、自分の声以外は聞こえずにしんと静まる部屋。生憎ケロロと冬樹は散歩に出ていた様で家には誰も居ない。携帯も電池が切れていて使えず、連絡の取りようが無かった。_料理を冷ましたら美味しくなくなってしまうし、ここまで作ったら別のメニューに変えることもできない。言う所の絶体絶命だった。「はぁ……困ったなぁー」そう呟いた時だった。「何が困ったんだ、夏美?」窓がガラガラと音を立てて開き、そこからギロロ伍長が顔を覗かせる。独特な、ピコピコという音を鳴らしながら歩み寄り、台所によじ登っては「今日の夕飯は親子丼なのか、夏美の料理は絶品だからな。ケロロには勿体無い程だ。」とひとり勝手にうんうんと頷いている。そして、何が困ったのかをきちんと聞き直してきた。「うん、それがね?今日のお夕飯に作るつもりだった親子丼…卵が足りなくて作れないのよー。……あ、そうだ!ね、ギロロ?私の代わりに卵買ってきてくれない?一緒にお夕飯食べましょーよ!」自分が動けないなら動ける人に頼めばいい!そう考えた夏美は、ギロロに財布と卵、それとギロロが欲しいものひとつを買ってきてくれと頼み、ギロロの承諾を得ずに玄関へと押し出した。「お、おい夏美!?俺はまだ行くとは………」「問答無用!はい、行ってらっしゃーい!」バタン、閉まる扉。そしてその扉の向こうからパタパタと走る音が遠ざかって行った。「はぁ………仕方ないな。行ってやるとするか…ええと、買うものは…卵と…俺の欲しいもの、か。」それは、お使いに出た時の特別ルールだった。買い物に出れば、好きなものをひとつ買ってきてもいい、というルール。それをギロロにも適用したというわけだった。「俺が欲しいものなんてひとつに決まってるだろう……」一方その頃、ケロロの秘密基地では。「ケーロケロケロ!ギロロ伍長はまんまと罠にはまったであります。吾輩達が居ないことにして夏美殿の代わりに買い物に行ってもらい、奴がいない間に夏美殿を襲い……ケロケロ。我ながら良い考えであります、道端には罠も仕掛けたし、これでペコポン侵略も進むはず…!!」「良かったー、ギロロが買いに行ってくれて。」それが嬉しくて、今日のおかずを少し増やそうと思った夏美。鼻歌を口ずさみながら、機嫌よく準備を進めていく。冷蔵庫を開けておかずを考えていたその時…ボン!と、夏美の背後に爆発音が鳴った。「え、何事!?」唐突の事に思わず声を上げ、振り向く前に何者かに捕まり、そのままどこかへ連れ去られてしまう。それはあっという間の事だった。「ケーロケロケロ!夏美殿を捕まえたであります!ギロロが居ると、いつも邪魔をしてくるしー?今回の俺、最高じゃない?」謎の装置に連れ去られ、地下に閉じ込められてしまった夏美。手足は勿論、首まで固定されてしまい動くに動けない状態だった。「ちょっと、ボケガエル!!早く出しなさいよ!!」「ケロケロ、それは出来ないのでありますよ、夏美殿。吾輩、今からギロロ伍長の足止めを行わなくてはならないのであります。じゃ、そゆことでー。」夏美の声はガン無視で、すたすたと立ち去るケロロ。「あ、そだ!映像見させてあげるよー、そんなところにいたら暇っしょ?そんじゃねー。」ケロロが指を鳴らすと、モニターが降りてくる。するとそこにギロロの買い物の様子が見れるようになっていた。「ギロロ!!このっ……、ギロロになにかしたら許さないから!!あんた達が今まで味わったことのないようなお仕置き、楽しみにしてなさい!!!」そう叫んだ時にはケロロは既に居らず、暗い部屋にモニターひとつ。ひとり取り残されてしまったのである。「……ふむ、卵はひとつ180円か…。2パックほど買えば十分だろうか?俺の欲しいものは後でいいとして……」卵のパックを幾つ買えばいいかを聞き忘れていたギロロは、悩んだ末に1パック手に取るとレジに向かい買い物を済ませた。「さて、帰るとするか……ん?」スーパーのレジ袋を片手に外に出ると、そこには夏美の水着の写真が1枚。その向こうには制服の写真が1枚。そしてその向こうには……と言うように、ギロロのために準備されたかのような、明白な罠が仕掛けられていた。「ふん、ケロロのやつ、また何を企んでこんな事を……」誰がどう見ても罠。それはわかっている。きっとまた、夏美を捕まえる為の時間稼ぎにこのような事をしているに違いない。それは分かっていた。しかし……「……こんな所に夏美の写真が落ちていては、どこの誰に拾われるか分かったものじゃないよな!代わりに俺が拾っておこう。それが一番だ、ああそうだ!!」と、考えていることと起こした行動が全くもって逆ではあるが、そう言いながら1枚1枚拾って歩いていった。暫く拾い集めていると、背後から銃か何かの発砲音がした。それはギロロに向けて撃たれたものだと瞬時に判断すると、超次元ポケットから自身の銃を取り出すとそれを撃ち弾を破壊した。「ちぃ、何処からだ?…そんなことより早く家に帰らなくては、夏美が心配だ。写真は…全て拾ったな、急がなくては!」と、本来の目的であった卵を買いに出たことを思い出しそそくさと家に向かう。しかし、それをケロロが許すはずは無かった。走り出したギロロの後ろを、小型銃器で銃撃を開始した。ギロロも、小型銃器を発見すると卵を割らぬように超次元ポケットから先程閉まった銃を取り出し発砲、それの弾は当たらない自信があったため、1弾1弾正確に銃を撃ち、銃器を破壊。と、その小型銃器の後ろに被るように隠れていた銃器を撃ち落とすと、この程度で足止めか、と一つため息をついた。だが、ギロロがそこで時間を使っていた時、夏美は既に非常事態に襲われていたのだった…。「出しなさいよ、ボケガエル!!聞こえてんでしょ!?こんなしっかり固定して…クルルでもタママでも、この際ドロロでも良いわよ!早く出しなさい!!」誰もいなくなった部屋にひとり、しっかりと固定された夏美はギャンギャンと大声で叫び暴れ回った。しかし、固定器具は外れること無くそこにいて、まるで自分を馬鹿にしているようにも感じてしまう。「うー…どうしてくれんのよ、こんなモニター見てたって面白くもなんとも……え?」どんなに暴れても声を出しても助けは来ない、それがわかってしまった夏美は少し涙目になりながらモニターを見た。すると、そこにはスーパーの袋を持ちながら自分の写真を拾い集めるギロロが映っていた。『……代わりに俺が拾っておこう!!……』そう言いながら写真を嬉しそうに拾ってはポケットに入れ、拾ってはポケットに入れを繰り返しているギロロ。ギロロなら私を助けてくれる、勝手にではあるが、そう思っていた夏美は少しがっかりしたような表情になった 。その後も声を上げてみたが何も変化はなく、声の出し過ぎで疲れていた夏美の元に、ケロロがやってきた。「おや、夏美殿?もう疲れたのでありますか?ギロロ伍長はもうすぐ家に着くであります、吾輩が夏美殿にそっくりなペコポン人スーツに入って迎えに行くのでありますよ、ケロケロ!」「ボケガエル、あんた調子に乗るのもいい加減にしなさい?そんなに追い出されたいの!?」「行ってきますでありますよー!」はいはい、と適当に流したケロロはその場でペコポン人スーツに着替えると、すたすたと外に出ていってしまった。「もー、本当にやめてよーー!!」「済まない夏美!!遅くなった、卵を買ってきたぞ…って、えぇ!?」息を切らしながら帰ってきたギロロ。扉を開けると、そこにはいつぞやのすももちゃんの時の様なスク水にエプロンの格好をした夏美が待っていた。「おかえりなさいギロロ、卵ありがとうね!さ、行きましょ?」仰天しているギロロの表情を見ながら、夏美はそっとギロロへと手を差し伸べる。「な、ななな、夏美!?その手は、な、なんなんだ!!」自分に向けられた手と彼女の顔を見比べては顔を真っ赤に染めているギロロ。夏美はにっこり笑いながら「はやく!」と急かす。どうしようもなくなり、意を決して手を握るがその時点で頭からボカンと煙が上がり、まるで紙のようにペラペラになる。そのまま引き摺られるようにリビングに連れてこられた。「それじゃあ待っててね、ギロロ!」そう言うと卵を持って台所へと移動する夏美。ソファに座り空を眺めるギロロ。だが、あまり時間が経たないうちに夏美はすぐに顔を覗かせ「何か飲み物いる?」と聞いてきた。「あ、ああ!大丈夫だ。気にしないでくれ、俺は外に出て武器の整理をしているからな。」と素っ気ない態度を取り、立ち上がり外に出ようとする。だが、夏美はそれを許さない。「なによ、待っててくれてもいいんじゃないの?それとも私と一緒にいるのは嫌……?」大きな瞳を潤ませ、口元に手を置きギロロの隣に座る夏美。そして、ギロロの耳元で「私じゃダメ?」と言うと、ふー、と息を掛けた。ゾワゾワ、と体に登る異様な感覚。しかしいつもの夏美ならそんなことは絶対にしない。いやしかし今現在しているではないか。いやしかし………と、悶々と頭の中で色々なことがぐるぐる回る。そして、ボカン。オーバーヒートしてしまい、そのままソファに倒れ込んでしまった。「……ボケガエル……絶対許さないから…」一部始終をモニターで見ていた夏美。自分の姿で好き放題しているケロロにも、それに気付かないギロロにも苛立ちと、そして悲しみを覚えていた。今まで長い間過ごしてきたのに、何故ギロロは気付かない?何故、そこまで区別がつかない?「………もー!!!!助けてよ、ギロロー!!!!」「っ……!!夏美!!?」ソファに倒れ込んでいたギロロは、どこからか聞こえてきた夏美の声に飛び起きた。「ん?なぁに、ギロロ?」しかし隣には夏美がいる。だが、確かに助けてという声は聞こえた。どういう事だ?と頭を悩ませる。卵を買いに行く途中、夏美を捉えるためケロロが考えているであろう罠があったことを思い出す。確かに隣の夏美は、先程からの行動に違和感があった。普段はやらない行動を取るということは、こちらの夏美が偽物であるという可能性は高い。ギロロは銃口を夏美に向けると、「本物の夏美は何処にいる!」と声を荒らげた。「……何言ってんのよ、私はここよ?」銃口を向けられているのに、何食わぬ顔で微笑む夏美、しかし、その笑顔は冷たい雰囲気を放っていた。「お前は夏美じゃないな!!くそ、夏美ー!!!」夏美の偽物を相手にしている暇はない、一刻も早く夏美を助けに行かなければ。そう思い全力で地下へと向かうギロロを立ちはだかるのは、夏美であった。「行かせない……行かせないであります!!」語尾が『…であります。』そういう男は一人しかいない。「やはりそうか、ケロロ!!お前のイタズラにはもう飽きた、早く夏美を返せ!!」「ケロケロ…先程まで鼻の下を伸ばしていた男が何を言うでありますか、それは無理なことでありますよ。」うぐ、それは否定が出来ないな…と小声で答えるが、いくらケロロでも夏美を殺す事はしないと分かっていたため、少しではあるが余裕があった。「全く、仕方ないでありますなぁー。夏美殿に会いたい?それなら会わせてやるでありますよ!!」パチンと指を鳴らすと、上から大きなモニターが降りてきて拘束された夏美が映し出される。「ケーロケロ、これから夏美殿のいる部屋に、服だけ溶けてなくなる液体を注いでやるであります。この液体を止めるには、地下に行って右から5番目のボタンを押し、開いた棚の中の左から2番目の鍵を取って夏美殿のいる部屋に行き上から3番目の鍵穴に鍵を入れて右に1回、左に2回回せば止まるでありますよ!」「地下の右から5番目のボタンを押し、左から2番目の鍵を取り上から三番目の鍵穴に指し右1、左2だな!?よし、今すぐ行くぞ!!待ってろ、夏美ー!!!」いつまで経っても退かない夏美型ペコポン人スーツの横をすり抜け、ドタドタと地下へ降りていくギロロ。無慈悲なケロロは、既にスイッチを押していたのであった。「ひっ!?何この液体、えっ、えっ!?靴下が溶け始めちゃった…!??なによなによ、嫌ー!!!」ガシャン、バコン。壁に大きな穴が開くと、そこから滑りのある赤い液体が流れ込み始めた。それに当たると、服が溶けてしまい、終いには拘束されたまま裸を晒すことになってしまうのである。「夏美ー!!!」地下の入口を吹き飛ばし、鍵の場所を探す。やたらめったらにボタンを押すと、棚が開き、その中から全ての鍵を持ち出し夏美の元へと急ぐ。急がないと夏美の服が………夏美の……(もしかして、急がなくてもいいのでは?)ふと、そんなことを考えるギロロ。急がないで、歩いていけば夏美のはだけた姿が見れるかもしれない。いや、しかし軍人として!ここは急がねばならない!!いやしかし裸が見たい…いや見たくないけど…嘘、見たい………ひとりぶつぶつと言っていると、近くの部屋から悲鳴が上がる。「助けてよォーギロロー!!ふぇーん……」はっとなるギロロ。こんなところでぐずぐずしている暇はない!と、聞こえた部屋の壁を吹き飛ばすと中にある起動装置の前に立った。「ギロロ!!助けに来てくれたのね…!」よかったァ〜…と泣き出す夏美、その洋服は既に幾つも穴が空いていてボロボロだった。既に膝まで液体は達していて、一刻を争う状況だった。急がないと夏美の………「夏美いぃ!!待っていろ、夏美!!今すぐ助けるからな!!」妄想をしている暇はない。夏美の下着がなんだ、俺は何度も見てきたじゃないか。持ってきた鍵を片っ端から突っ込み、回し続ける。しかしどれも当てはまらない。ケロロが言っていた様に右1左2を繰り返す。しかし止まらない。何故?何故止まらない?確か、二番目の鍵穴だったよな?三番目か?と悩み続ける。「もう無理!!スカートだけは溶けないで、お願いだからああー!!!」夏美がまたもや叫び声を上げる。もう既に液体は膝頭まで来ており、ギリギリスカートが溶けていない状況だった。「な、夏美!ええいままよ!!」3番目に鍵を突っ込むと、右1、左に2!!ガコン………液体の流れが止まる。夏美の元まで駆け付けると、拘束を解除してあげた。「大丈夫か、夏美?服は溶けていないか?」「大丈夫なわけないでしょー!!もー最悪よ、下着まで溶けちゃったんだからー!!」助けられてほっとしたのか、部屋の外に出るなり下に座り込み泣き出す夏美。そこであるまじきセリフを、ギロロは聞き逃さなかった。『下着まで溶けちゃったんだからー!!…下着まで溶けちゃったんだから……下着まで……』「な!!なな、夏美?!!下着まで、とは……!!?」ボヒュー、と音を立てて真っ赤になったギロロの頭から煙が上がる。しかし、そのままの意味にしか捉えようのないそれは永遠ギロロの頭の中でループされるのであった。「……ふぅ、取り敢えずこれでいいわ。ありがとうギロロ!」ケロロの部屋から持ってきたタオルを腰に巻き、見られる心配がなくなりいつもの調子を取り戻した夏美。これからケロロをどのような目に遭わせるか、カンカンになりながら怒り始めたのである。しかし…グウゥ……と、腑抜けたようなお腹の鳴る音が聞こえてきた。その音を鳴らしたのは、ギロロであった。「……ギロロ?」「……すまん夏実。腹が減ってしまってな……」音を鳴らしてしまい恥ずかしかったのか、俯きながらぼそぼそと喋るギロロに拍子抜けたのか、「ふふ、じゃあご飯にしましょうか!お夕飯もすっかり遅くなっちゃったし、ね!」地下廊下には、二人の笑い声が響いていたのであった。「…今日の欲しいものなら、既に夏美の笑顔が貰えたからな。それで充分だ。」……おしまい。おまけ「ギロロ?」夕飯を食べ終わり、ケロロをぶん殴り追い出した後にベランダに出た夏美。「さっきは本当にありがとう、絶対助けに来てくれるって信じてたよ。」柔らかな笑顔をギロロに向け、素直にお礼を言う夏美。ギロロは、まさかそんなことを言われるとは思っていなかったため「なんだ、そんな事か!…気にするな、軍人として当たり前のことをした迄だ…。」と武器を磨きながらそう呟いた。「…ふふ、素直じゃないんだから!」ふん、とそっぽを向くギロロ。しかし、その顔は薄く赤く染まっていた。「…あとさ。」「……?他に何かあるのか?」「道端で拾ってた私の写真。全部返して?」「……はぁ?それは出来「そんなに私の写真が欲しいなら今一緒に撮ってあげるから!ほら、こっち見て?」「え、ちょ、お、おい夏美!!?」カシャ!……写真は全て没収されてしまったが、夏美とのツーショットを手に入れたのであった。ちゃんちゃん。Tap 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