幼馴染奪還戦「——ユーゴ、セリア」
刀を握りしめ、レオは走り出す。
「絶対に、アイツから救ってやるからな。待ってろよ……!」
* * *
晴天下の草原で獣の鳴き声が響く。アメリーとファルクの二人は獣討伐の任に当たっていた。
「よぉーし、この辺りの獣は一掃出来た! お料理の食材も沢山取れたし、今夜はご馳走だ〜」
「チッ、たいしたことねぇ奴らだったな。もっと骨のある奴と戦いたかったもんだ」
「あっ、見てクロードくん。あそこ」
「あの赤いのは……」
討伐を終えて一息ついていたところ、二人の視界に真っ赤な髪をした男が入った。駆け足でこちらの方向へ来ている。
「レオくーん!」
「あっ! アメリーにファルクじゃねえか!」
レオは二人に気がつくとそばへ向かい足を止める。
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