「ケープ振り合うも多生の縁」兄のように慕いたかった客が引き、そろそろ終いにするかと立ち上がる。
最近現れては、機嫌よくこちらを見ている幼い星と目があう。
トロ「れ…れぶぅ…」
教えてもらった名前を口で転がしてはしっくりこないトロ
トロ「あ、にぃ…兄ィ!」
とらわれる前のフェルのように、無垢な笑顔で、同じように兄と呼んでくる。
フェリエル「姉ぇ、兄ぃ…ゼラ…ん-?…ゼラにぃ!ゼラ兄がいい!!」
レヴ「そうか、じゃあ俺は兄ちゃんだな」
彼女が自分を兄と呼び、兄妹になった時の光景とかさなってぐにゃりと視界がゆがむ。
レヴ「…」
この子に悪気がないのはわかっている。
やめてほしい、はやくここからはなれたい。
トロ「レぶ兄ぃ!!」
トロが無邪気にレヴの片腕をつかむ。
レヴ「…めろっ」
1085