「日向クーン……寝ちゃったかな?」
気配を殺しながらそっとベッドに近づく。うん。しっかり眠ってる。ボクは日向クンの上に馬乗りになると、両手を彼の顔の横についた。そしてじっと顔を凝視する。
「意外と睫毛長いなぁ……」
そっと頰を撫でても起きる気配はない。顔を近づけて、唇と唇が触れ合う寸前で止めた。あ、起きちゃったかな? と思ったけど大丈夫みたいだ。意外と眠りが深いのかもしれない。好都合だね。
「ん……」
まずは唇を重ねるだけの軽いキスを繰り返す。ちゅっちゅと音を立てながら何度も。それだけでは物足りなくなって舌を入れてみる。歯列をなぞり上顎を舐めると日向クンの体がぴくりと反応した。
「っ……」
それでも目を覚ます様子はなくて、ボクはキスに夢中になる。唇を離すと銀色の糸が伝った。それすらいやらしく見えてごくりと喉が鳴る。もう一度口付けようとした時、突然日向クンの腕が伸びてきてボクの首の後ろに回ったかと思うとそのまま引き寄せられる形になった。
「んっ!?」
驚いて離れようとするがびくともしない。
「おきちゃった?」
返事はない。まだ眠ってるみたいだ。
「ちょっと日向クン、離してってば……」
ボクは日向クンから離れようと胸を押すけど、全く効果はない。
「寝相は計算外だったかな……」
まあこのまま朝を迎えてもいいけどね。そうおもった矢先、日向クンの手がボクの胸を揉んだ。
「ひゃんっ!?」
びっくりして変な声が出ちゃった。
「柔らかい……」
「やっ……ちょ、ちょっと……!」
寝ぼけているのかなにかむにゃむにゃ言いながら日向クンはボクの胸を揉み続けている。どうしよう、これすごく恥ずかしいんだけど……。
「んぅ……」
「お、起きてよ、ねぇ」
「んー……」
なんという寝相の悪さなんだ。信じられない。
「あんっ♡」
乳首をつままれて思わず声が出てしまった。日向クンは気にせずぐりぐりといじってくる。その度に体が反応してしまう。
「あっ、だめっ……」
服の中に手を入れてきて直接触れてくる。その手つきがいやらしくて、ボクはますます興奮してしまう。
「ふぁ……っ♡やぁ……っ」
指先で転がされたりつねられたりしてどんどん敏感になっていくのがわかる。下半身にも熱が集まってきて下着に染みができていくのを感じた。
「ひなたクン……」
「すげーリアルな夢だな……」
「夢じゃな、ぁっ、んっ」
カリカリと乳首を引っ搔かれて、ボクの理性が少しずつ溶かされていく。
「きもちいい……」
日向クンの手つきは優しくて、もっと触って欲しいと思ってしまう。ボクは無意識のうちに足を擦り合わせていた。それを見て日向クンはくすりと笑ったかと思うと、今度は反対側の胸にしゃぶりついた。
「あっ♡やぁっ♡」
ちゅうっと吸われたり甘噛みされたりと次々と刺激を与えられて、ボクはもう限界だった。無意識のうちに太ももをもじもじと擦り合わせていることに気づいて、日向クンはボクの足の間に足を割り込ませてきた。そして膝でぐりっと秘部を刺激する。
「あぁっ♡♡♡」
下着越しとはいえいきなりの強い快感に目の前がチカチカする。それでも日向クンは動きを止めないどころか、さらに強く押し付けてくる。
「だめっ♡だめぇっ♡♡♡」
ボクは首を振って抵抗しようとするけれどうまく力が入らない。むしろ腰を動かして自分から快感を求めているような動きになってしまう。日向クンは満足そうに笑うと、今度は親指で陰核を押しつぶしてきた。
「ふあぁああぁぁっっ♡♡♡」
強烈な快感に目の前が真っ白になる。あまりの衝撃に一瞬意識を失いかけたほどだ。それでも日向クンはやめてくれなくて、むしろ激しさを増していく。
「やらっ♡イッてる♡いまイってるからぁっ♡♡♡」
もう絶頂を迎えているというのに日向クンは手を止めてくれない。それどころかさらに激しくなっていく。だめっ、このままじゃおかしくなる……! そう思った瞬間、一際大きな波が襲ってきた。
「~~~~ッ! ♡♡♡」
プシッと音を立てて漏らしてしまった。下着越しにも染み出して、シーツに水たまりができてしまった。恥ずかしくて死にそうだ……。ボクは顔を真っ赤にしながら呼吸を整える。
「狛枝……」
「……いい加減起きた?」
流石にここまですれば起きるだろうと思ってそう声をかけると、
彼はまだぼんやりとした様子でボクを見つめていた。
「なに?」
日向クンは少し考え込むような仕草をした後、ゆっくりと口を開いた。
「……もっとしたい」
「は!?」
まだ寝ぼけてるの? それとも本気? あっという間に下半身は裸にされてしまい、日向クンはボクの足を大きく開かせる。
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
慌てて足を閉じようとするけれど力が入らない。その間にも日向クンの指は秘部に侵入してきて、中をかき回すように動かし始めた。
「んっ……ふぁっ……んぅっ……!」
最初は異物感しかなかったが徐々に快感へと変わっていくのがわかる。ぐちゅぐちゅという音が耳まで犯していくようで羞恥心を煽られる。いつの間にか二本三本と増えていてバラバラに指を動かされているうちに段々物足りなくなってきてしまった。もっと太くて長いもので奥を突いて欲しい……。ボクは無意識のうちに腰を揺らしていた。
「狛枝……挿れたい……」
え? 日向クンが挿れたいって言ってくれた? 嬉しい。もうこの際寝ぼけててもいいや。早くほしい。日向クンはスウェットの前を寛げると既に大きくなっていたペニスを取り出した。すごく大きくて、こんなの入ってきたらどうなっちゃうんだろ……ボクはごくりと唾を飲み込むと、自ら足を開いて見せた。
「いいよ……きて」
そう言うと彼は一気に最奥まで貫いてきた。その瞬間、目の前がチカチカとして絶頂を迎えてしまったのだと思うけれどよくわからない。ただひたすら気持ちが良くて何も考えられなかったからだ。
「っ……すごぉ……」
日向クンのおっきいのが中に入ってると思うとお腹の下辺りがキュンキュンした。勝手に中が締まって、日向クンの形を感じる。
「っ……締めすぎ……」
「だって……気持ちいいんだもん……」
そう言うと彼はさらに激しく動き始めた。パンッ、パチュンと肌同士がぶつかり合う音が部屋に響く。ボクはあまりの激しいピストンに頭が真っ白になりかけていた。しかしそんなことはお構いなしとばかりに彼は何度も奥を突いてくる。あまりの質量に子宮口をノックされて苦しいはずなのに、それすら気持ちよくてたまらない。自分勝手で、まるでオナホのみたいに扱われてるのにそれがどうしようもなく幸せだった。
「あっ、あっ、すごっ……しゅごいぃっ♡♡♡」
ボクはだらしなく涎を垂らしながら喘いだ。日向クンはボクの片足を抱えるようにして持ち上げるとさらに深くまで突き入れてきた。苦しいはずなのに気持ちいいとしか考えられなくて、ボクは夢中で彼の背中にしがみついていた。
「あー……イきそ……中に出すぞ……」
「だひてっ♡♡♡ひなたくんのせーえきほしいのっ♡♡♡」
ボクは自分でも何を言っているかわからなかった。とにかく彼が欲しくてたまらないのだ。子宮がきゅんきゅんとして、早く彼の精子を注いで欲しいと訴えている。
「っく……」
日向クンは小さく声を上げると、一番奥で射精したようだった。熱いものがどくんどくんと脈打ちながら注がれているのがわかる。中出しされてボクはまた絶頂を迎えていた。
「ふぁ……なかだしされてるぅ……♡」
ボクはうわ言のようにそう呟いていた。ずるりと引き抜かれると栓を失ったそこからどろりとしたものが溢れ出る感覚がした。勿体無いと思うと同時に、もっと欲しいとお腹の奥が疼くのを感じた。
「あれ、狛枝……?」
日向クンはようやく目が覚めたようだ。ボクの顔を見て目を白黒させている。まあ当然だよね……起きたらボクは全裸で、おまけに彼を受け入れていたんだから。
「え、あれ……俺、もしかして……」
自分が何をしたのか理解したらしい彼はみるみる青ざめていった。そんな彼に向かってボクはとびきりの笑顔を向けるとこう言った。
「気持ちよかったよ、日向クン」