アイボリーの家のチャイムを鳴らす。
しばらく待つが反応はない。
「いないのか?」
ドアノブに手をかけるとカチャリ、という音と共にドアが開いた。
玄関にはアイボリーのものらしき靴が綺麗に揃えてある。
靴はあるな。
ふといつでも入って寛いでていいよ、と言われていたことを思い出す。
少し遠慮気味に靴を脱ぎ玄関に上がる。
「アイボリー?」
綺麗に片付けられているリビングにはヒトの気配がまるでない。
一応連絡を入れておくか。
イカフォンでアプリを開きアイボリーにメッセージを送る。
『お邪魔してるぞアイボリー』
『ああ、ロゼちゃんきてたんだ。すぐ戻るから少し待っててね?』
わりと早く返ってきた返信にOKのスタンプで返しぼうっと部屋を見る。
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