ロゾ日記side:Law②○月2日曇り
ゾロ屋の名前はやはり、ロロノア・ゾロだった。おれの名前を伝えると、ゾロ屋は言いにくそうに、とらはるがー?とらふるがー?とらろー?とらお?と口をモゴモゴさせながら言った。ゾロ屋の声変わり前の声がコロコロとおれの名を呼ぶのは悪くねェ気分だ。
結局、言いにくいのか覚えられないのか、トラ男、で落ち着いた。覚えていないはずなのに、無駄にしっくりくる呼び方をする。
ゾロ屋は10歳だった。年齢差は前のままらしい。身長差は前よりもかなりある。おれが隣に立つと、丁度胸の辺りにゾロ屋の顔が来る感じだ。おれは既に180cmあるから、側から見れば怪しいだろう。
ゾロ屋の喋り口調は知っているそれよりもガキくさかった。まぁ、ガキだから仕方ないが。それでもしっかりとヤツの面影を感じる。ゾロ屋はこんな子どもだったのかと不思議な感動があった。
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