✱ ボスキと○○ちゃん
「ボスキ…おはよ〜…」
「ほんとに起きてんのか?」
朝が弱い○○は、毎朝学校に行く時に家まで迎えに来てくれるボスキにからかわれることから始まる。家が近所で、幼稚園の頃から一緒のボスキは何かと○○の世話を焼いていた。以前、○○から『大変だったら毎朝迎えに来なくてもいいんだよ?』と言ったことがあったのだが、『寝起きのお前を一人で歩かせたらどこ行くかわかんねぇだろ』と言われてしまう始末だ。何歳だと思われているのかわからない。
ボスキからしてみればそれは紛れもない本心でもあるのだが、何より毎朝二人が乗る電車、つまり通勤、通学ラッシュの満員電車に○○を一人で乗せたくない気持ちが大きかった。
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