「好きです…あなたのことが…どうしようもないんです…」
はらはらと落ちる美少年の涙は抜群の効果はあるだろうが、今のオレにとってはただただ困惑するばかりだ。仮にこいつが同性愛の気があるんだとしても、オレみたいな30も年上のオッサンに欲情するとは。
こいつのことだから主導権を握るために演技しててもおかしくはないが、同居を始めて一年あまりだ。今更演技したところでどうなる。それに…これはあんまり嘘とは思えない。
下着の枚数が足りないような気がすると思っていたら、よりによってこいつの布団から出てきた。間違えて紛れてしまいましたと嘘でもいいから言ってくれればよかったのに。
「それは…諦められねえのか?」
「あなたのこと、ずっと我慢しようと思ったのに…ごめんなさい…」
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