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    大福餅

    @Wagashi_415

    色々な界隈をほっつき歩いてる餅の内輪ノリ倉庫のようなもの。うちの子、ボイテラ、🧭(特にボイバグ)について主に描くかもしれない。擬人化とか現パロ・学パロ含むので注意

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    大福餅

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    俺からのバレンタインプレゼント兼リク小説その③、(甘いやつ)、ボイバグ現パロとバレンタインのお話

    バレンタインボイバグ(現パロ) ボイドール達の家のキッチン。ボイドールはいつもツインテールにしている髪を後ろで一つに束ね、エプロンを着て、三角巾を着ける。目の前にはボウルに泡立て器、ゴムベラ、ふるい、秤といったお菓子作りに欠かせない道具。そして板チョコや砂糖、卵、ココアパウダー、生クリーム。そう、今日はバレンタインである。今日は授業が午前中で終わり部活も無かった事から準備時間を確保する事ができた。バグドールは部活があるので帰りが遅くなるらしいし、ハカセも仕事で今はいない。絶好の機会だ。着ていたパーカーの袖を捲り、手を洗ってチョコレート作りの始まりだ。あらかじめコピーしておいたレシピに目を通す。
    「まずは……ガナッシュを作りましょう」

     鍋に生クリームを入れて、火にかけて温める。その間に板チョコを割り、生クリームが沸騰寸前になったらその中に入れる。チョコが溶けきるまでゴムベラでよくかき混ぜる。溶かし終わったらボウルに移し入れ、冷蔵庫に入れて冷やす。そして冷やしている間に今度はマカロンの生地を作っていく。初めて作るはずなのに、かなりの手際の良さだ。ココアパウダーなどの粉類を篩にかけ、卵白をハンドミキサーで泡立てメレンゲを作っていく。グラニュー糖を加え泡立ちを確認し、泡立ったら篩にかけた粉類を入れて優しくかき混ぜていく。そして気泡を潰しながら、ふんわりと仕上がるようにゆっくり掬い上げては垂らしを繰り返す。程よく混ぜ終わり、オーブンを予熱したらついに生地を絞る時間だ。絞り袋に入れてホイップクリームの容量で絞り出していく。まず試しに焼いてみる用の生地を5個程と、成功を確認した後に焼く用の生地を沢山。予熱完了したのを確認してオーブンに試しの生地を入れてスイッチを入れる。焼けるのを待っている間に洗い物を済ませて時間を確認。幸いまだ2人が帰ってくるまで時間はたっぷりある。万が一失敗しても大丈夫だろう。丁度オーブンが焼き上がりを告げる。開けて確認したボイドールは目を見開く。焼き上がったマカロン生地は割れていた。事前に確認して良かった、と胸を撫で下ろしつつ原因を調べる。どうやら焼く前に表面が乾いていなかったらしい。これから焼く方を確認すると、そちらは時間の経過もあってかきちんと乾いていた。
    「…っ、同じミスはあり得ません。絶対に」
    そう言いつつも、上手くいきますようにと祈りながら予熱し直したオーブンへ生地を入れ、焼き上がりを待つ。焼き上がりの音が鳴る。高鳴る心臓の鼓動を抑えながら、再度オーブンを開けた。今度は綺麗に焼き上がっていた。無事成功したのだ。オーブンから取り出し、冷やしていたガナッシュを挟んで、チョコペンで少し細工をして…ついに完成した。
    「やった…!」
    そう小声で呟いた直後、ドアが開く音がする。エプロンを付けたまま玄関に出てみると、ハカセとバグドールが一緒に帰ってきた。
    「ぁ…おかえりなさい…!」
    「ただいま〜…ん?その格好は…?」
    きょとんとした2人をそそくさとリビングへ誘導する。が、バグドールがキッチンをひょいっと覗き込む。
    「何作ってたんだ?」
    バグドールがマカロンを視認し、ハカセを手招きする。せっかくサプライズにしようと思ったのに、と言わんばかりにボイドールがバグドールをポカポカと殴る。
    「は?ちょ、何だよ…!」
    「これ…ボイドールが?」
    「……はい」
    白い頬を赤く染めながらボイドールが口の端でそう呟く。2人は感心した様子でマカロンを観察している。ハカセがふっと微笑みながら優しい声色で言う。
    「…今日はマカロンをお茶菓子にしてコーヒーでも飲もうかな。2人も一緒にどう?」
    目を輝かせて何度も頷くバグドールに、ボイドールはニヤッと笑う。
    「バグドール、アナタにはこちらを」
    そう言ってボイドールが差し出したのは、割れた方のマカロン生地。バグドールも怒り出す。
    「なんでボクだけ失敗作食べないといけないんだ!不公平だろ!?」
    「先程せっかくのサプライズを台無しにした罰です」
    いつも通りの口喧嘩を、いつも通りハカセが仲裁する。
    「まぁまぁ、バグドールもそんなつもりじゃ無かったんだろう?ボイドールも、込められた気持ちがすごく嬉しいから。さ、皆でお茶の時間にしよう」
    ハカセの言葉はいつも、2人には魔法のように作用する。2人とも少し不満げな顔をしつつも、お茶の準備を始めた。いつもの日常の時間が、3人の間を流れていた。
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    大福餅

    DOODLE超弩級シリアス、ドシリアスの軍パロifルート。バグチャンが勝ったもしもの話
    軍パロボイバグ(if) ボク達の軍は、次なる戦いの場所へと向かっていた。ニンゲンの限界を超えた能力を持った集団であるボク達は、どんな戦いであっても負けというものを知らなかった。特別な能力を持ち、身体能力も通常の人よりもずっと高いから当然だが。
    「…バグドール様、敵が接近しております。戦闘の準備を」
    「……分かった」
    エラードールからそう言われ、いつでも銃を抜き取れるよう準備する。敵軍が見えてくるまでそう時間はかからなかった。先頭に立って歩いているのは、真っ白な髪をツインテールに束ねた少女。そしてその背後には______。

     「…!?」
    「あ…………」
    少し前、ボクを助けた長髪の少女。敵軍だという情報は知っていたが、まさかこんな所で再会するとは思っても見なかった。相手もこちらに気づいたらしく、元々大きな丸い目を更に見開いた。こぼれ落ちてしまいそう。しかしあまり気を取られているわけにはいかない。戦闘に入るまでもう時間は無かった。相手の軍が一斉に武器を構える、そして同時にボク達の軍にも臨戦体制になるよう指令を出す。先頭を歩いていたツインテールの少女がこちらに飛び込んでくると同時に戦いの火蓋は斬られた。軍刀の鋒を躱して銃口を少女に向ける。発射と同時に少女の姿が消え、少し先に現れる。まるで瞬間移動をしているかのような速度だった。こういう時こそ落ち着いて、相手の動きのその先を見なければ。銃を使う手前、動きの素早い相手には多少の不利が付き纏う。だからそれを頭で補うのだ。時々身体の側まで迫る刀を銃身で受け止める。弾いてなんとか隙を作る。弾が尽きたら次の銃を抜く。リロードの時間すらも作れない。時々反応が追いつかずに刀がボクを掠めて傷を作る事もあった。傷から溢れる血が目に入って狙いが定まらない事もあった。それでも負けるわけにはいかない、と気配だけで銃弾を放つ。
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    大福餅

    DOODLE超弩級のシリアス、ドシリアス軍パロなボイバグ。ボイチャンが勝った方
    軍パロボイバグ 今、ワタシは軍を率いて戦場最前線に歩みを進めている。数年前から始まったこの戦争は、甚大な被害を出して尚終わる気配を見せない。そしてワタシは、この戦争で最前線に立ち戦うために生まれた、特殊な能力を持つ生体型殺戮兵器だ。ワタシの後ろを歩む何人かも同じ生体型殺戮兵器だが、得意としている事がそれぞれ異なる。ガードールという、ワタシ達の中でも一番小さな少女はバリアを張り味方を守る事ができる。ユニドールという片目を髪で隠した少女は治癒能力を持つ。エレドールという糸目の少女は周囲に電撃を発生させ敵の動きを止めたりできる。フラドールというポニーテールの少女は自身の身体に炎を纏わせ近接格闘時の攻撃を強化できる。メタドールという銀髪の少年は、水銀を発生させ攻撃や防御に応用できる。時には連携して、時には単独で戦闘して勝利を積み重ねてきた。今回の戦線も同じ事だ。正面を睨みながら歩いていくと、こちらに向かう集団が確認できた。皆種類の違う銃で武装していて、こちらより数は少ない。少数精鋭、とでも言いたいのだろう。こちらだって質でも負ける気は無いが。そして1人の少年が集団を先導している。リーダーであろう、ワタシと同じ歳くらいのその少年は黒い髪に青いメッシュを二箇所入れている。彼を見た時、思わず息を呑んでしまった。
    2006

    大福餅

    DOODLE俺からのバレンタインプレゼント兼リク小説その④(ビターなやつ)、ジャンメグのお話(初めて書いたので解釈違いとか許してね)。
    ジャンメグの話 『快進撃が止まりません』
    『バトルが終わりました、勝利です』
    そのアナウンスを聞くが早いか、中央に佇む少女がカメラに向かってその身体に釣り合わない大口径のガトリングガンを乱射し微笑む。左右で色が異なる髪が靡く。
    「いえ〜い!メグメグの勝ち〜♪」
    自身をメグメグ、と名乗った彼女はこの#コンパスではガンナーと呼ばれるジョブに就いている。本来ならば後方からアタッカーや、私のようなタンク達を支援しつつ長い射程を活かした攻撃を主として行うジョブだ。しかし彼女の戦闘スタイルは違った。アタッカーと同じか、それ以上前に出て敵を倒す事だけを意識して戦っているようだった。痛みを忘れてしまった自分にダメージなんて関係ない。そう言うように、前に出てはダメージを負って、それでもまた前に出て。死んでしまってもまた前線に駆けて行って敵を撃ち倒す。私には彼女の戦闘に対してとやかく言うような権利は無い。けれど…やはり心配になる時は少なく無い。彼女だって人間なのだ。認識していなくとも肉体に限界はある。この電脳空間ではそんなの関係ないなんて事も分かってはいる。それでも、かつて目の前で幾多の仲間の死を目の当たりにしてきた私には…。
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    大福餅

    DOODLE俺からのバレンタインプレゼント兼リク小説その②(ビターなやつ)、リベボイのその後のお話
    リベボイのその後の話 ______嗚呼、あれからどれ程の時間が経ったのだろう。ついに闇に呑まれた電脳世界の中にワタシは1人。…いや、正確にはつい先程までは1人ではなかった。ワタシが、ワタシを独りぼっちにしてしまったのだ。ワタシが狂愛に堕ちていくのを、彼らは止めようとしてくれていたのに。その救いの手をワタシは______拒み、思い切り振り払ったのだ。光へと誘おうとした数々の手を伸ばした彼らを、砕いて殺して壊した。今まで戦闘摂理の解析の為にと嫌な顔せず協力してくれていた彼らの事を、ワタシは……。ワタシは、裏切ったのだ。ワタシは、最低の裏切り者だ。恩知らずだ。それでももう、止まれなかった。何もかも遅かったのだ。「彼」のいないこの世界にワタシは価値を見出せなくなった。こんな世界、亡くなって仕舞えば良いと心の底から願ってしまった。だから全部壊した。仮にも管理人だった存在が、世界の滅亡を願うなんておかしな話だ。そんな事は理解していた。理解していたのに。一度狂った歯車はもう止まらなかった。見えない血で染まった自分の手を見る。その手の上には何も残っていない。ただ、ただ虚無を掴むのみだった。その虚無の中で、もういっそワタシ自身をも終わらせてしまおうかと考えた。けれどできなかった。ワタシはワタシを破壊できるように作られていなかったのだ。この世界を最後まで管理する為に。死ぬ事すら、叶わなかった。ならばワタシはどうすれば良い?自問自答を繰り返した末、手に入れたのは歪んだ結論だった。
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