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    お茶🍵

    @yukiri_cya
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    お茶🍵

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    拙宅ドルパロの双子がとある番組に出る話第二弾。
    モブもよく喋るし今回もSNSの反応付きです。

    アイドル双子がトーク番組に出る話『始まりましたクレトーーーク!! 本日は我こそはというブラコン・シスコン芸能人の方々にお集まりいただきました!』
     司会のモブ山、モブリーナが声を張り上げ、華やかな歓声と共に番組が始まる。俳優、アナウンサー、芸人……居並ぶゲストはそれぞれ兄弟と仲睦まじいことで有名な面々だ。
     そんな芸能人達の並びの端、真顔で拍手をしているのが、双子アイドルA/Fのフォルテ。
    「自分なんで来たん」
    「いや……弟が受けた仕事なんですけど、別件が入ったとかで仕方なく僕が」
    「仕方なく言うてもうてるやん! ってかテンション低!!!」
    「弟君はわかるけど……フォルテ君あんまりそういうこと言ってる印象無いなぁ」
    「はぁ……」
    「だからテンション低!! これは進行役の我々が頑張らんとアカンわ」
    「掘り下げていきましょう」

    〜SNSの反応〜
    “お兄様のテンションwwwwww”
    “フォルテ君も口にしないだけで十分ブラコンですけども”
    “モブ山達頑張ってお兄様喋らせて”

     手始めに、それぞれ兄弟との写真が紹介される。仲良く買い物をする写真、食事をする写真、肩を組む写真。順に紹介されていき、フォルテの番に。
    「まぁ君の場合は紹介するまでもないけど、双子の弟君やね。お写真はこちら!」
     司会の声と共に、赤い布で覆われた写真ボードが晒される。絶叫マシンがまさに落ちる瞬間、ピースをキメるアシッドと、そんな弟にしがみつき目を硬く瞑っているフォルテ。
    「この写真見たことある! 自分らテイクレランドでひと騒動した時のやろ」
    「…………」
    「おっとまさかのだんまり」
    「これ弟が用意したやつですね……自宅でもテレビ横に飾ってるんです。やめてほしいって言ってるのに。」
    「アイドルがしたアカン顔してんで」
    「いやでも仲睦まじい写真じゃないですか」
    「丁度しがみつけるのが隣の彼だったので……」
    「ほな隣に俺おったらこんなんしてたん?」
    「…………」
    「無言は一番傷つくからやめて!?」

    “テ レ ビ 横 に 飾 っ て る”
    “その伝説写真引き伸ばしたボード欲しい……私もテレビ横に飾るから……”
    “モブ山ナイスアシスト!! アシくん以外にこんなことしないよねそうだよね”

     次のコーナーは具体的なエピソードの披露。姉と仲良しというアナウンサーが口火を切る。
    「一緒に買い物行って、カフェのご飯は別々の物を頼むんですよ。そして全部シェアします!」
    「あー、女性はよくやるよなぁ、なんならあーんって」
    「それもしますね〜!」
    「するんかいな!」
     兄と仲良しの芸人は。
    「一緒に朝までゲームとか、未だにしますね。流石に一緒に寝たりはしないけど同じ部屋で雑魚寝とか。」
    「えー楽しそうやん!喧嘩はせえへんの?」
    「いっぺんボロボロに負かされた時はちょっと喧嘩しましたね」
     弟と仲が良いという女優。
    「一緒にお風呂に入ってます」
    「ええええええええ! それ弟君にはご褒美とちゃうの」
    「いえ、流石に最近嫌がってたりするんですけどね、ってこれ言ったら入ってくれなくなっちゃうかなー」
    「いや羨ましすぎるやん弟……」

     そうして、お鉢がフォルテに回ってくる。
    「ほんで君は? 何か特大のエピソード期待しとるんやけど」
    「うーん……とりあえず、今出てきたのは全部してますけど」
    「爆弾発言来たでコレ」

    “全部……全部???”
    “待ってお風呂?? お風呂一緒に入ってんの???”
    “爆弾すぎてまた村が焼け野原”

    「え、待っていっこずつ。食べもんシェアはまぁするやろうけど」
    「そこはまぁ……アシッドが必ず僕のものも食べたがるので。」
    「あーんは?」
    「あーんって言うか……ご飯作ってたら味見をせがまれるので口に放り込んでます」
    「それを世間ではあーんと呼ぶねんなぁ」
    「はぁ……」
    「君今日ずっとそのテンションやん、結構な爆弾発言しとる思うけど。まぁええわ、えっとゲーム? 一晩中?」
    「ゲームは僕はあまりしないですけど、何かしらするのに一緒に居てと言われるので夜通し付き合うことがありますね」
    「仲ええやん……ほんで寝落ちたり?」
    「はい、アシッドのベッドは広いので僕はそっちで寝ますけど」
    「いやいやいやそっちの方がより親密やけど!? 添い寝やん!?」
    「添い寝……同じベッドで寝てるだけです」
    「ディスイズ添い寝やーーーー!!!!」

    “添い寝だーーーーーっっっっっ”
    “アシくんのダブルベットって言ってたもんね……顔の良い双子が添い寝する世界線ありがとう……ありがとう……”
    “お兄様無自覚に爆弾落としまくってるけど大丈夫??”

    「ホンマ自分ツッコミ甲斐あるわぁ……そんで? 風呂? 入ってんの? 一緒に?」
    「はぁ……」
    「えーーーーー」
    「そんなに驚くことですか?」
    「驚くことですわ……え、なんで?」
    「逆になんでわざわざ別に入るんですか?」
    「えっ」
    「お風呂から上がったらスキンケアとかもしないといけないし、一緒に入った方が楽じゃないですか?」
    「えっとツッコミどころは多々あるけども、うぅん? 何故別に入るか? 何でや?」
    「モブ山さんが逆に考えさせられている……」
    「ほら、別にお風呂くらいおかしいことじゃないでしょう?」
    「うぅん……そう、かな?」
    「負けないでモブ山さーーん!!!」

    “フォルテ君の常識がちょっとズレてるとは思ってたけれどもそのままの君でいて欲しい”
    “顔が良い双子が一緒に風呂に入る世界線ありがとう……ありがとう……”
    “モブ山さん完全にお兄様のペースに飲まれてる……”

     番組も後半、それぞれの兄弟とのご自宅映像が流される。一緒に休日を過ごす者やスポーツをする者、様々だ。
    「続いてはフォルテ! 映像はこちら!」
     映像タイトル『寝起きドッキリ』
    「…………これも弟の仕業ですね」
    「うわまたアイドルがしたらアカン顔しとる……てことは君も内容は知らへんの?」
    「まぁ、された側なのである程度は知ってますけど」
    「ほなお兄様の許可も出たってことで」
    「えっ」
    「観てみましょうか、どうぞ!」

     薄暗い室内、「おはよーございます」と男性の小声が聞こえる。映し出されるのは、顔の右側を長い前髪が覆い隠した双子の弟、アシッドだ。
    『今ね、朝の五時。今からフォルテの部屋に突撃したいと思いまーす。ちなみにこっちの扉がオレの部屋で、フォルテはその向かい』
     廊下を挟んで同じデザインの扉が映される。フォルテの部屋、と示された扉のノブにかかる手。
    『そーっとそーっと。ちょっと夜更かししたし良く寝てると思うけど』
     あくまでも小声で喋りながら、アシッドがノブを静かに押し下げる。途端にモザイクのかかる室内はプライバシーに配慮したものであろうが、落ち着いた色合いで整頓された部屋であることは十分に伺える。
    『フォルテー……良く寝てるー』
     小さく呼びかけても微動だにしない布団の固まり。薄いグレーのシーツの端から、少しだけその特徴的な銀髪が覗いている。

    “待って待って待ってお宝映像すぎる”
    “お兄様丸まって寝るんだ……可愛いね……”
    “一生懸命静かにしてるアシくんも可愛い”

    『さて、ただ起こすだけじゃつまんないし、ちょっと悪戯したいと思いまーす』
     にこやかな自撮りを挟んで、アシッドの手がフォルテのシーツをそっとめくる。すると現れる、左向きに身体を少し丸め、熟睡するフォルテの顔。
    『……ふふ、よく寝てて可愛いねぇ』
     呟きながら、アシッドの手が顔にかかった前髪を払ってやる。すると、「んん、」とむずがりながらその手に頬を擦り付けるフォルテ。
     しばらくクスクスと笑うアシッドの声と、その手と添い寝するフォルテの映像が続く。

    「待ってください、凄く恥ずかしいんですけどこれ……」
    「ガチ照れやん! ってか悪戯はどうしたんや弟君!」

    『悪戯そのいち〜』
     やがて飽きたらしいアシッドが、手にしているものを映す。毛並みのいいメイクブラシだ。
    『起きないでねフォルテ〜』
     言いながら、ブラシを形のいい耳に滑らせる。
    『んんっ……! んー……』
     煩わしそうに僅かに首を振るフォルテ。そのままブラシは頬を辿り、フォルテの露わになった部分の顔を撫で回す。
    『んぅ…… ん、』
    『ふふ、やっぱ起きねーの。可哀想だしこれくらいにしとくね』

    “なにこれAV????”
    “アシくん何てプレイを地上波に……ありがとうございますありがとうございます”
    “ガチ照れお兄様もありがとうございますキャプ全力で保存した”

    『悪戯そのに〜』
     言って、アシッドが取り出したのは保冷剤。フォルテのパジャマの襟首を寛げると、躊躇いなくその背中に放り込んだ。
    『ひぁっ!? ……っ』
     びくり、流石に大きく体を震わせて、傍に突いていたアシッドの腕に縋り付くフォルテ。
    『ん……ぅ、』
    『えー、これでも起きねぇの、ちょっと心配なんだけどお兄様』
     眉間に深い皺が刻まれているものの、未だ起きる気配はない。

    「……こんなことまでされてたなんて……」
    「いや知らへんのかい!! というか起きひんのかい!!!」
    「前日弟に付き合って夜更かししてたんです。まさかこのためだったなんて……」

    “にぶにぶお兄様は寝ている時も健在だった……”
    “弟のナニに付き合ってたんですかねぇ”
    “腐界隈はお口チャックな”

     小さく震えるものの、冷たさに慣れたのかまた寝入りだすフォルテ。保冷剤を救出しながら、うーん、と唸るアシッド。
    『悪戯、次で流石に起きるだろうけど』
     そう言うと、ガタガタと音を立て映像が乱れる。スマホだろう撮影機器を、眠るフォルテを中心にベッド上がよく見えるように固定したようだ。
    『思春期の子がさぁ、中々起きないけど親が添い寝したら飛び起きるってやつあるじゃん。それやってみま〜す』
     ニヤリ、とカメラを一瞥すると、そのままフォルテのベッドに潜り込むアシッド。向かい合うように身体を落ち着けて、それまで潜めていた声を張る。
    『フォルテー、おーい』
    『ん……?』
     それまで頑なに閉じられていたフォルテの瞼がゆるりと持ち上がる。普段の半分ほど、覗いた蜜色の瞳が至近距離のアシッドを捉える。
    『おはよーお兄様ー』
    『……』
     にっこりと笑いかける弟を、全くのノーリアクションで見つめるフォルテ。寝起き故か、思考が全く働いていない様子だ。
    『フォルテ……んぉ?』
     そんなフォルテの覚醒を促すべく声をかけようとしたアシッドの、肩口に額が擦り付けられる。
    『……眠い…………』
    『うんまぁ、そうだろね』
    『んん……アシッド……』
    『なぁにお兄様』
    『背中つめたい……』
    『あー、うん、それはごめん』
    『…………』
    『ぁっ、また寝ようとしてるでしょフォルテ、起きてー』
    『んーーー……』
     フォルテの肩を掴み揺するアシッド。その動きを防ぐべく、アシッドの背に手を回してしがみつくフォルテ。
    『アシッドうるさい眠たい』
    『うげ、ご機嫌斜めじゃん。ごめんって』
     ぽんぽん、と一転、フォルテの背中に手を回し宥めるアシッド。途端にフォルテは脱力し、また穏やかな寝息が聞こえ出す。
    『うぅん……寝起きドッキリってどういうのが正解なの? これでいいかなぁ、オレも眠いしこれで終わり〜じゃあね〜〜』
     手を振り、そのまま自らも目を閉じるアシッドの様子で映像は終わった。

    「……何してくれてんですかこの愚弟は」
    「めちゃくちゃ……めちゃくちゃ仲ええやん自分ら……ただのラブラブ♡添い寝映像見せられてんけど」
    「ラブラブでも添い寝でもないです不法侵入者の不審映像です」
    「めっちゃ照れとるやん。いえーいアシッド君観てる〜??」

    “みんな生きてる???”
    “死んでる”
    “ミイラ取りがミイラに……尊い……顔の良い双子が添い寝している世界線ありがとう……ありがとう……”

     エンディングトークが始まる頃にはもう、すっかり元の真顔に戻ったフォルテ。最後に兄弟へ一言、と促され、「帰ったら覚えておいてください」と吐き捨てる様は明らかに照れ隠しでしかなかった。



    「という訳で、お仕置きです」
    「えー! ウケてたんだからいいじゃん!」
     一緒に放送を見ていた双子は、その後しばらく小さな喧嘩をしていたのだとか。
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