薔薇の時計は動き出す「大丈夫、村の人達にお前が悪いヤツじゃないって説明してくるから」
彼は微笑みながら話す。
「俺が戻ってくるまで、お前はここで寝て待っててくれ」
「......分かった」
僕はベットに横たわり目を閉じる。
「おやすみ」
目が覚めるといつもと変わらない、見慣れた古城の自室が視界に広がる。
しかし─────そこに居るはずの人間の友の姿はなかった。
「......万?」
古城の中を巡りその姿を探すが友はどこにもいなかった。
古城の周りも見て回ろうと玄関の扉をあける。その先はたくさんの花々が咲く綺麗な庭がある。彼もその庭が気に入っていると言っていたからきっとそこにいるはずだ。だが────────
「そんな......まさか......」
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