そんなところも含めて、お前と。「なあ」
「んー? なになにローたんどしたの〜?」
キッチンでコーヒーを作るウェイドをソファから真っ直ぐ見つめながら、ローガンは告げる。
「俺たち、そろそろ結婚するか」
こぽ、と湯を注ぐ音が途切れ、沈黙が訪れる。
それは本当にただ一瞬の沈黙だったが、ローガンには随分長く感じるものだった。沈黙を崩そうとウェイドの名前を呼ぼうとしたところで、先に向こうが沈黙を崩す。
「……っ、ぐ、ンフッ、アハハ! ちょ、待って本気? フ、あはははっ! はぁーっは、やば笑いすぎて涙出てきっ、ンフフッ」
笑って手元が狂うためか、やや大きめの音を立ててケトルが置かれる。ひいひいと苦しげに息をして肩を震わせているウェイドに、真剣に伝えたつもりのローガンは流石に苛立ちを覚え立ち上がった。
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