ダイカナがシンゾウ観覧車に挑戦する話(にしたい) 青い空が、だいだい色に塗りつぶされる時間帯。
『流されるプール』での一件から一夜明けた今、カナタはヒナタを連れてゆぅろぴあを探索していた。
メダルは大切だ。心からの謝罪だって重要ではあるだろうが、それが形になればもっといいだろう。この遊園地において、メダルというものはとても価値のあるものだ。それを差し出せれば、少しはカナタの価値を示せるだろう。そのため、休憩所から逃げるようにして挑戦するアトラクションを探していた。
いくつかの候補はあったけれど、一番良さそうなのは今いる場所にあるアトラクションだろう。
──見上げれば、ゆっくりと揺れ動くピンク色の観覧車が目に入る。
ここはかつて、ユウとゾーヤ、ライオンとライムがクリアしたアトラクションだ。初めてアトラクションに参加したライムもクリアしたのだ。それならば、きっとカナタだってクリア出来るはずだ。
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