爆ぜる ぱちん、ぱちん
神経が爆ぜる音が聞こえる。
それは機械の身体の奥底から響いてはいるが、活動に支障がない程度のものだった。
──最初のうちは。
ぱちん
今日もまた耳の奥で音が鳴り響いている。いい加減煩わしくて仕方ない。けれど原因なぞ思い当たりもしなかった。
ぱちん
ああ、五月蝿い。またメンテナンスに行かなければ。あの喧しい医者と相対しなければいけないという事実にうんざりとしてしまう。
ぱちん
それにしても今日はやけに酷い。特段変わったことはしなかったはずだ。いつものように暴れて、いつものように宇宙を回っていただけ。
──いや、ひとつだけあったな。
そこでひとつ思い当たることがあった。星穹列車の開拓者の用事に同行したのだ。
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