おしえてきみの好きなことおしえてきみの好きなこと
閣下が俺のDomになってくれた。ほんとうのDom。契約じゃない、好きって感情の、[[rb:DomSub > 主従関係]]。
「……ふふ」
俺は朝食の味噌汁を作りながら、柄にもなくわらってしまった。
ずっと好きだった閣下が、俺を好きだという事実。それだけで――ふわふわと幸せになる。閣下は俺が好き、閣下は俺が、好き。
「……おはよう、茨」
「おはようございます、閣下。もうすぐできますのでお席にお座りになっていてくださいね」
「……うん、ありがとう、茨」
「いえいえ!」
俺は火を止めて椀に味噌汁をよそった。ご飯を盛って、おひたしを小鉢に……。
――こんなにしあわせでいいのだろうか?
2977