とうまくんとつなしさん「十さん、あの」
「どうしたの?トウマくん」
「いや、その、大したことじゃないんですけど」
「うん、なんでも言って?」
「その……や、八乙女、さん、って、」
「楽?」
「八乙女さんって飲みに誘ったら迷惑じゃないですかね……」
「え!むしろなんで迷惑だと思うの?絶対喜ぶよ」
「いや、でも急になんだよって変に思われる気がして」
「思わないよ、大丈夫」
「(……?十さんスマホ触ってる。急ぎの連絡とかかな)」
「あ、ごめんね。どうしても今しなきゃいけない連絡で」
「あ、はい。全然大丈夫っす」
「それで、トウマくんはどうしたい?」
「えっと、もし大丈夫なら、の、飲みに、行ってみたいなって……」
「絶対にすぐOKするよ。俺が保証する」
「そうですかね……」
「うん」
「(ニコニコしながらスマホ画面チラチラ見てるな…もしかして彼女とか…?違うか…)」
「あ」
「え?」
「ほら、OKだって」
「…………え?」
「なんなら今日の夜空いてるって。トウマくんはどう?」
「え、十さんまさか、今しなきゃいけない連絡って、え?」
「トウマくん電話鳴ってるよ」
「え」
「楽しんで来てね!」
「ええぇぇぇぇぇ……!」