コノエが艦を離れて、五日が経った。
ミレニアムの帰港に合わせて組まれたラメント議長や議員たちとの会合のために、コノエは単身でプラント最高評議会に赴いている。本来ならば准将であるキラも同行するべきなのだろうが、「ラメントとは旧知の間柄ですから、私一人で構わないでしょう」と事を進められてしまった。
――おそらくは、キラを守るために。
ラメント議長はキラに対して比較的友好ではあるが、他の議員、特にザフト軍関係者の中には遺恨を残している者もいるだろう。不躾な視線を向けられるだけであればまだ良いが、剥き出しの憎悪をぶつけられる可能性もある。
そういった悪意がにキラが晒されないよう、一人で請け負ってくれたのだろう。コノエ本人が何を言う訳もないが、察せられないほどキラは周囲に対して鈍感ではない。
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