妄想テデ日記<テランス日記>
◯がつ α にち
きょう ぼくはひろばで とてもうつくしい こ をみた
でも ほかのひとはだれも みてないって
とってもうつくしかった ぼくとおなじくらいの こ ぼくだけがみたあの こ
◯がつβにち
きょうは あの こ に あえなかった
また あえるかな あえるといいな
グエリゴールさま ぼくいいこになります
いいこになりますから どうか あの こ にもういちどあわせてください
◯がつγにち
“グエリゴールさま”
まいにち きょうかいへ おいのりにいっています
ごほんも2さつ よみました
ちちうえと けんじゅつのけいこもしています
とも ともなかよくしています
ははうえは ぼくのこと「とっても いいこね」
といっています
いいこにしています
ですから どうか あの こ にあわせてください
◯がつδにち
“ディオン・ルサージュ”
うつくしいあの こ のおなまえ
“グエリゴールさま”
きょう あの こ にあわせてくださって
ありがとうございます
◯がつεにち
あしたは “ディオン”とあえる とってもたのしみ
おともだちになってくれる?ってきいたら
うなづいてくれた すごくうれしい
いっぱい おはなしして ディオンのこと
いっぱいしりたい
はやくあしたになるように はやくねよう
◯がつζにち
ディオンはすごく ものしりだ
ぼくとおんなじ としなのに
ディオンのおはなしは しらないことばっかりだから わくわくする
でもディオンのははうえが このまえいなくなった
っていうおはなしは こわくてないた
ははうえがいなくなることをかんがえたら
さみしくてたまらない
×がつγにち
きのうから ディオンにあっていない
ディオンは びょうきで しばらくそとにでれない
ってきいた
はやく なおりますように
はやく げんきになりますように
はやく ディオンに あいたいな
×がつθにち
びょうきのディオンがいえにきた
はねとしっぽが はえてた
「ちちうえがねこをかいだした ねこはちちうえに
だっこもされるし なでてももらえる
なぜ余にはしてもらえないのだろう」って
ぼくは なんだか かなしくなってないちゃった
そしたら ディオンもないちゃって
どうしたらいいかわからなかったから
ははうえが してくれるみたく ぎゅっとしてあげた
いつのまにか ディオンのはねとしっぽはきえていた
<ディオン日記>
◯がつ α にち
きょうは ひさかたぶりに 外へでた
ここのところ つばさやしっぽもはえてない
だから ちちうえのおゆるしがでた
てんきもよくて ひろばまでさんぽをした
ひろばでは
よ とおなじくらいのこどもらがあそんでいた
よ には とも とよべるものがいない
すこし うらやましい
◯がつβにち
きょうもいいてんきだ
つぎは いつ そとにでられるのだろう
「ちからのコントロールをできるようにしなさい」
できるようになったら
ちちうえは ほめてくれるだろうか
◯がつγにち
バハムートに けんげんはまだむずかしいけれど
つばさやしっぽをはやすことは だいぶ
じぶんのおもいどおりにできるようになった
それをちちうえにおつたえしたら
「そうか では つぎはバハムートにじゆうに
けんげんできるように はげみなさい」
といわれた
バハムートになれるようになれば
こんどは ほめてもらえるだろうか
◯がつδにち
がいしゅつのおゆるしがでた
また ひろばへいってみた
まえにあそんでいた こどもらが
きょうもあそんでいた みな えがおだ
そのなかで たったひとり
こちらをみているものがいた めがあうと
そのものは よ にちかづいてきた
「ねえ おなまえ おしえて
ぼくと おともだちになって」
◯がつεにち
あすは “テランス”との やくそくの日だ
なまえしかしらない はじめての とも
なにをはなせばいいのだろう
どうやっていっしょにあそべばいいのだろう
あそぶとは?
うまくできるだろうか
◯がつζにち
テランスは よ とおなじとしだった
でも テランスはすこしおさなくみえる
よ のはなしを たのしそうにきいていた
なんだかくすぐったかった
でも ははうえはついこのまえなくなった
といったら テランスはないてしまった
ちちうえも よ もなかなかったのに
テランスは なきむし なのかな
×がつγにち
それをみたとき かってに けんげん してしまった
くんれんできていたのに
すぐに よ にもどったけど
つばさもしっぽもでたままだ
よ はひととはちがうのだ
だから ちちうえは・・・
でも あれも ひとではないではないか
また そとにでれなくなった
テランスにも あえない
×がつθにち
まどから そとへでた
それから テランスのいえへいった
テランスがなきながら よ をだきしめるから
なみだがでた
つばさもしっぽもはえていたのに こわがらなかった
いままで だれにも だきしめられたことなんか
なかった
ないたことなんかなかった
テランスの手は あたたかかった
〔おまけ〕
テランス は 余が怖くないのか?」
「え?どうして?」
「余は皆とは違う 人ではない」
「バハムートのドミナント…なんだよね?僕 お勉強したんだよ バハムートは国を護るんでしょ?
それってすごい立派なことだと思うよ!特別だね」
「…特別…?」
「そう!特別!
みんなと一緒って 平凡ってことだよ 僕みたいに
でも僕 ディオンが傷つくのは嫌だな」
「余が強くなればいい」
「うん でも嫌なんだ!
だから 僕がディオンを護るよ」
「!!!!……泣き虫なのに?」
「僕 泣き虫なんかじゃないよ‼︎
ディオンだって さっき泣いてたよ!!!」
「あははは!」