プルメリアの花束に敬礼 品質のいいポースベリーが入荷したと聞いて東の国の街に行った帰りだった。箒に跨って飛んでいると誰かがやってきて隣に並んだ。スピードが出ていたようでその人の運んできた風に少し煽られる。
「リリーさん!やっぱりリリーさんだった!」
「ルチル」
確かルチルはオズ様たちと共に魔法舎に舞い込んだ任務に行っていたはずだ。確かあれも東の国だったっけ。出かける前に買い付けの話をしていたから早めに任務が終わったらどこかで会うかもしれないって話していたのだ。帰りにそっち方面を回って帰ったらもしかしたらバッタリ帰りが一緒になるかもしれない。会えたらいいなくらいの気持ちでいたけれど、本当にタイミングが合うなんて。
ルチルと話をしていると後続の魔法使いたちが追いついてきた。遠くに私が見えたからルチルが先行して呼び止めにきてくれたのだという。朝も早めだったから可能性は低いと思ってたんだけど。
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