masasi9991 @masasi9991 妖怪ウォッチとFLOとRMXとSideMなど平和なのと燃えとエロと♡喘ぎとたまにグロとなんかよくわからないもの ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 425
masasi9991☆quiet followDONE土蜘蛛さんと小さい大ガマさん ##妖怪ウォッチ ぼうぜんと 座敷の真ん中に座布団も敷かずに座って、少しも動こうとしなかった。「おおい、つちぐも」 なんだか事情がありそうな雰囲気だが、そんなのおれの知ったことじゃない。おれは土蜘蛛に用がある。だからいつものように、天井裏の梁からその脳天向かって声をかけた。 が、やっぱり動こうともしない。 いんやほんとを言うと、ちょっと動いた。おれに呼ばれたのはちゃんと聞こえたらしく、その瞬間にぴくり、と。しかし返事をしない。腕組んだまま。上から見える白い額に、しかめっ面のシワが浮かんでいるのが見える。 ということは聞こえておきながら無視を決め込んでいるってえことだ。「つちぐも。おい、つちぐもってば」 何度呼んでも腕組みのまま。このやろう。「わかったよ。もういい」 おれは一人でへそを曲げて、梁をつたって屋根の上へ戻る。 と見せかけて。「それっ」 天井の端から勢いよくぴょんと跳んだ。じっとしていて隙だらけの、間抜けな後頭に狙いを付けて。 目にも留まらぬ蛙のするどい飛び蹴りを、そのどたまに食らわせてやる!「やめんか!」 ところがそれも読まれていて、土蜘蛛のやつ、ひょいと首を傾けてかわそうとする。 おれの飛び蹴りは畳の上へ……ってところが。「ぬあっ! お、おのれ! しまった!」 かわした直後に土蜘蛛のやろうは突然大慌て。どうしてかおれの首根っこを空中で掴もうとする。しかし蛙の蹴りは早業で、簡単に捕まったりはしねえ。避けられちまっているから、そのまんま床にぶつかるだけだが。 それでも土蜘蛛は慌てて手は出す、糸は出す、なんだかいつもと違ってぐちゃぐちゃにもつれた糸を。「なにをしやがる!」 絡め取られて首も掴まれ後ろに引っ張られ、どういうわけだか勢い付いて土蜘蛛まで一緒になって後ろ向きにごろんごろんと畳の上へ転がってしまう。土蜘蛛のやろう、自分の出した糸におれと一緒に絡まった。「はなせ! べとべとする!」「それはこちらの台詞だ! 何をしに来た!」「なにもかにも、いつでも勝負を挑んでこいと言ったのはてめえじゃねえか!」「ぬ……」「腕試しに付き合ってくれるって話だったじゃねえか。忘れっぽいな」「うぬ……言われてみれば確かにそのようなこともあったような……」「つまり土蜘蛛の虚を突いたからおれの勝ちだな?」 べとべとの糸を身体から引き離しながら、おれは座敷の上にぴょんと降り立った。まだ糸は絡まっていて、動きにくい。「待て待て」 畳の上に糸をなすりつけようとして転がっていたら、起き上がった土蜘蛛にまた捕まえられた。「そちらに行くでない」「なんだよ? そういえばあんた、何をぼうっとしていたんだ?」 座り直した土蜘蛛の膝の上に乗せられる。頭の上からなんだか情けないため息が聞こえた。「なんでもない。お主は、今日のところは黙って帰るがいい」「そう言われると帰りたくねぇな」 でふと、座敷の上を見回す。「ん?」 なにかが変だな、とぼんやり気付いた。しかし土蜘蛛の座敷はいつもみんな全部よくわからない。山や川とは様子が違う。だからなにがおかしいのか、すぐにはわからなかったが。「あ! ボーロがある!」 よく見ると畳の上に畳とおんなじ小麦色の、ボーロのかけらが転がっている。ボーロというのは、おれもよくはわからないが、ときどき土蜘蛛が食わせてくれる甘いお菓子の塊だ。たぶん土蜘蛛が好きなやつ。「これ、床に落ちたものを口に入れるな。はしたない」「でもいっぱい落ちてるじゃねえか」 畳の上にぽろぽろ落ちてるやつに手を伸ばそうとして咎められる。まだ糸もくっついてるし、土蜘蛛の膝の上に捕まえられているから、遠くまで手を伸ばせない。どうにかして手が届くやつを拾って、食いてぇんだけど。「落ちているのではなく、これは落とした……」 もごもごと何かを言って、またため息。最初にぼーっとして座敷の真ん中に座ってたときに戻ったらしい。 畳の上に転々とボーロは落ちていて、それを目で追うと最後に部屋の隅の文机が蹴っ飛ばされたのか蹴躓いたのかで傾いていて、そこに盆や茶碗やその中身まで一緒にひっくり返っている。 盆の上に乗せたまま食えばいいのに、土蜘蛛のやろうは変なことをしやがる。【了】Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow masasi9991DONE虎牙が2人で練習してる道タケ漣コツコツ練習!「ほら、さっさとやれ。簡単なんだろ」 「ッ……たりまえだ! 最強大天才のオレ様にかかればンなのォ……」 威嚇している。コイツに似てるヤツを動画で見たことがある。初めて出会う犬や人間に威嚇をしている子猫だ。コイツは俺の手元の円城寺さんのぬいぐるみに向かって威嚇している。言ってることとは裏腹に。 「じ、じっとしてやがれ、らーめん屋」 「ぬいぐるみは元から動かねーって」 「うるせェ!」 ……でも、ちゃんとぬいぐるみの円城寺さんを本物の円城寺さんだと見立ててる、って認識はあるんだな、と勝手に感心した。確かに円城寺さんに向かって威嚇してるときと、同じ顔をしてる。本物だったら適当になだめてあしらわれて終わるところだが……。 2285 masasi9991DONE暑い日の道タケ漣氷で冷やしていただきます 帰ってくるなり二人揃って畳の上に転がった。 「暑い」 「アチィ」 と口々に唸っている。 確かに今日は暑い。こんな日差しの強い時間に駅から歩いて帰って来るのはさぞ大変だったはずだ。部屋にクーラーは利かせているけど、きっと暑さはなかなか引かないだろう。 グラスに氷と、よく冷えた麦茶のピッチャーをお盆に準備して居間に戻る。……まだ転がっている。二人とも、顔も身体も熱で真っ赤だ。 で、着てるものをそこら中に脱ぎ散らかしている。気持ちはわからなくもないが……。 正確に言うと下着を除いて全て脱いでしまってるのは漣の方で、タケルは辛うじて着てはいる。着てはいるがタンクトップの裾はまくり上げられて、腹も、胸も丸出しだ。 2099 masasi9991DONEプリンを作ってくれる道流さんの道タケ漣プリンの話□1 ソイツが円城寺さんの腕に噛みついた。円城寺さんは笑って「こらこら」なんて言って、ソイツの頭を押し返している。 「腹減った!」 「さっき昼飯食ったばっかりだろ?」 「……違う。メシじゃねーやつ」 まだ諦めずに膝の上に乗り上げて迫ってくるソイツの前に腕を翳して、円城寺さんは顔を庇っている。何故ならソイツが本命で狙っているのは円城寺さんの鼻先だからだ。……多分。よくそこに噛みついてるから。 「オマエ、さっきも『まだ』って言われただろ」 「もう充分待ってやったっつーの! さっさと食わせやがれ!」 「うーん、でもなぁ……ちょっと前に確認した感じだと、おやつの時間にも間に合わなそうだ。食えるのは晩飯の後だな」 「ハァ!?」 1856 masasi9991DONE道流さんの話をしてる虎牙の道タケ漣 980 masasi9991DONE事後にいちゃいちゃしてる道タケ漣 1139 masasi9991DONEいちゃいちゃしてるだけの道タケ漣何もしていなくても 困ったことに、何もしていなくてもかわいい。 二人とも床にコロンと転がって、先日師匠に資料として渡された雑誌を眺めている。 自分たちが掲載される予定の特集シリーズのページなんかはほぼチェック済みだ。いま二人が眺めているのは、自分たちの仕事とは直接の関係はないレシピのページ。うまそうだ、とかこっちがいいだとか、時々じゃれ合うように言い合いながらページを巡っている。 今度作ってやるためにも後でしっかりチェックさせてもらおう。それはそうとして、こうして何をしているわけでもない瞬間でも……雑誌を読んでいるだけの瞬間でも、タケルと漣がかわいくてしょうがない。 そう思っていると、いつのまにか自分の手元が緩んでいたらしい。開いていた資格本がパタンと音を立ててて閉じた。その音で二人揃ってこちらを向く。 1143