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    masasi9991

    @masasi9991

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    masasi9991

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    おやすみ前にいちゃいちゃしてるデググラ

    ##デググラ

    今日のおねだり グランツはもう眠っているかもしれない。そーっとそーっとお布団に入らなければ。しかし黙ってこんにちはするのも気が引ける。
    「おじゃまいたします」
     可能な限りこっそり小声になるように、丸く盛り上がったお布団に向かって囁いた。そしてベッドに上がろうと片足をかけると、お布団の中からフフッという小さな笑い声が。
    「起きていたのか?」
    「ああ。キミを待ってた」
     お布団をめくるとニコニコ顔のグランツが出てきた。裸の肩を小さく震わせているのが、夜のおやすみ前の淡いランプの明かりの中でもよくわかる。
     相変わらずこんな格好じゃ風邪を引いてしまうな。急いでお布団に入らなければ、と慌てるが、どうしてもこのベッドはおれには小さいのでまごまごしてしまう。するとさらにグランツが吹き出し、大きな目と口で笑い始めてとてもかわいい。
    「先におやすみしていてもよかったのに」
    「あははっ。今日あったおもしろいことを思い出してたら、あはっ、笑いが止まらなくなって。キミが帰ってくるまですぐだった」
    「眠れないのはいけないな」
     やっときっちりお布団の中に潜り込めたので、今度はお布団の中でもぞもぞしてグランツの方に手を伸ばした。そうするとグランツがおれの腕の中にスルリと入ってくる。
     グランツはときにおれの考えていることを何も言わずともわかってくれるのだ。なんとも不思議。
    「おまえがよぉく眠れるように温めてやろう。息もゆっくりだ。ほら、すう、はあ、すう、はぁ……すーっ……ハッ!? おれが眠くなってどうする!」
    「ぷっ、はははっ。キミも眠っていいんだぜ。だってもう夜なんだ」
    「むむ? それもそうだ。いやいやしかし、まだ今日はやり残したことがある!」
    「やり残し? 仕事か、家のことか? それだったらもう遅いから明日にしようぜ」
    「そういうのではない。そうではなくて、おまえはやり残したことはないか?」
    「うん?」
    「そう! いつものやつだ」
    「いつもの……」
     おれの腕の中でグランツが首をかしげる。上目遣いでおれの顔を見つめて考え事。ないのか? そうなのか?
    「……ないか。いやいいんだ、ない日もあるものな」
    「もしかしておやすみのキスか?」
    「そ、それ! ……とはちょっとちがう」
    「違う? じゃあ……ん、でも明日は早いから、今夜はダメだってキミが……おれは別に、キミがしたいのならいつでも構わないが」
    「んんん、そういうことでもなくてな。そりゃあ時間さえ許せばおれもそう、その、ソレをしたいが。しかしソレとも違うんだ。おれの今日のやり残しは、気の迷い……じゃなくて気の持ちようだったようだ」
    「気の迷いも気の持ちようもどっちも違う気がするぜ」
     お布団の中でぐいっとグランツが背伸びをした。鼻と鼻がくっつく。くすぐったさがうれしい距離だ。おれを見つめてぐっとより目になった青い目がかわいい。
    「ふふ。より目になったキミもかわいい」
    「おっ! 同じことを考えていたな」
    「アハッ。キミと同じなんてうれしいな。でも、キミのやり残しに関してはどうしても同じこと考えられないみたいだ。答えを教えてくれないか?」
    「ン。それはつまり、だな、今日は忙しかったせいもあり……おまえのおねだりを聞いていなかったな、と思ってだな」
    「おねだり」
     おれの言ったことを繰り返しながら、グランツはきょとんとした顔をした。思いもよらなかったという顔だ。うん、そうだな、つまり今日はグランツとしては特におねだりしたいことはなかったということだな。
    「ないならいいんだ。でもあったら、もしよろしければ、寝る前にグランツのおねだりを聞かせていただきたいな、と。眠っている間は、ちゃんと応えられる自信がないからな」
    「キミは優しいな。もしかして夢の中でも、おれと一緒に居てくれるのかい?」
    「そりゃあもちろん! いつも一緒だ。おれはここにいるからな。あとな、おれは優しくも親切でも寛大でもあるが、だいたい下心だぞ。それだけは忘れないでくれ」
    「ふっ……ははっ、うん。そういうところが、ふふ。わかっているさ」
    「よし! それじゃ寝るかぁ」
    「待ってくれ、おねだりは?」
    「していいのか!? あっちがうちがう逆だった! おれに、グランツが、おねだりをしてくれるのか?」
    「ああ、えっと……ふはっ、改まって言うと恥ずかしいな。はははっ。笑うことじゃないんだが」
    「笑うことはいいことだぞ! おれもおまえもうれしくなる! そして今日のおねだりをドンと頼む!」
    「あっはっはっはっは。じゃ、あの……改めて。おやすみのキスを、して欲しい」
    「なんだそんなことかあ! このおれにまかせておけ!」
    「ん」
     よかった、やっぱり今日のおねだりをやり残していたようだ。
     はにかんで恥ずかしそうに笑う、しかしその割には隠しきれないはなまる満点のニコニコ笑顔のグランツが、ベッドの中でおれを見上げた。うっとりした目で見つめてくる。
     このおねだりに応えるのは責任重大だ! おやすみのキス、おやすみにふさわしいキス。それ以上のキスにならないよう、心して自分を厳しく制して下心を出しすぎないように、よし、よし、よし……紳士に……おれにはできる! 頑張れ! いける!
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