困ったハロウィン キミを見ていると飽きないのはいつものことだ。いつものことなのに全く飽きない。キミってやつは本当に凄い。おれがこうして語るだけじゃとても追いつかないほどだ。
だがそれはそうだとして……今日はキミのその偉大さに困らされ続けている。
キミのその偉大なうっかりに。
「随分たくさん持ってきたんだな? もうビレッジ中の子供全員に渡し切ってしまったんじゃないか?」
「そうかもしれん。だがしかし世界にはまだ見ぬ子供たちがいるはずだ……! こうなったら山の上でも海の中でも砂漠のはてにでも配りに行くしかない!」
「お祭りは今日の夜までだから世界を回るなんてさすがのキミの足でも間に合わないと思うぜ」
「うぬぬ……そうか……」
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