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    masasi9991

    @masasi9991

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    masasi9991

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    暗めのゼロクス

    ##RMX
    ##ゼロクス

    マクベス 土のような沈んだ顔色をしている。人に例えて言うならば、死人のような顔と言うんだろう。レプリロイドにその例えは相応しくない。それに縁起でもない。
    「エックス」
     残骸を踏んでふらついて歩いているそいつに声をかけた。顔を上げる。自然光が頬を照らす。だが、やはり土気色だった。
     顔色が変わる機能ってのは、一体何のためにあるんだろうか。わからないままエックスに駆け寄り、その倒れそうな身体に肩を貸すような形で抱きかかえた。
     しかし、その傷ついた腕が拒否するようにおれを押し返そうとする。
    「どうした。平気じゃないんだろう」
    「ゼロ。……汚れているような、気がする」
    「どこが」
     聞き返しながら、エックスの身体を見下ろす。傷だらけだ。その上オイルや汚水であちこち汚れている。だが、だから何だと言うんだ。その傷が物語っているのは、エックスがイレギュラーとの激しい戦闘を生き延びたという事実だけだ。
    「ベースに戻ったらすぐにクリーニングに入ればいい。このぐらいすぐ落ちる」
    「憎悪を浴びたんだ」
    「憎悪? あのイレギュラーのか」
     青黒い顔が頷く。ほとんど俺に引きずられているような有様。見た目じゃ判断がつかないが、思った以上に損傷が激しいのかも知れない。早くベースに戻らなければ。
    「レプリロイドに心があるなら、怒りもある」
    「だが奴はイレギュラーだった。思考のほうがいかれちまってる。そんなことを気にかける必要はない」
    「でも情緒回路は正常だったとしたら? 彼の怒りは正当だった可能性もある」
    「仮にそうだとしても、投降を拒んだのは奴だ」
    「わかっている。でもわからないんだ」
     押し殺したようにか細く、かすれた声で、駄々をこねるように、意味の通じない返答をする。薄汚れた死人のような顔で。
     早く安全な場所へ引きずり戻して、洗ってやらなきゃならない。何度も何度も、被った憎悪が流れ落ちるまで。果たして落ちるのだろうか、それは。
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