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    masasi9991

    @masasi9991

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    masasi9991

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    朝からいちゃいちゃしているデググラ

    ##デググラ

    お返しはこのあと 眩しい朝の気配を感じて寝返りを打った。まだ眠っていたい。今朝は本当に眠い。キミが起こしに来てくれてこんなに嬉しいのに、起こしに来るキミを待つ時間も楽しみたいってのに、今朝は眠くてたまらない。昨晩、ぐったり疲れて眠ったからかな。疲れ切って熟睡した感覚とほんのり残るけだるさがきもちいい。
     が、だけど、起きないと。
    「グランツ。今日は、お元気……かな?」
     そっとめくられたブランケットから、キミの声とキミのにおい……それに窓から入る光を遮るキミの形の大きな影が入ってくる。朝食の匂いや、屋根でさえずる鳥の声なんかも。
     キミが起こしてくれてるんだから、起きないと。早く起きたいってときに限って身体は言うことを聞いてくれない。キミだって疲れてるはずなのに、おればっかり寝坊してるなんて……。
     でも、開ききらない瞼の隙間から見えたキミは、朝日を背にしていつも通り、ひょっとするとそれ以上に、元気そうだ。あんなにしたのに、キミはさすがだな。
    「どうする、今日はもうちょっと眠っておくか」
     ポンポン、とブランケットの上からおれの肩を優しく叩いて、小声で尋ねる。
     優しい声だ。でも、それを耳元、キミの唇が耳たぶにちょんちょんと触れるぐらい近くで言うものだから。
    「ンンッ……ふ、ふふっ」
     たまらず吹き出した。どんなに眠くっても、こんなの我慢できない。
    「あっ、笑った! 起きてるじゃないか、グランツ!」
     小声だったキミが、急にウキウキとして跳ねるような大きな声を出した。さっきまでの優しい囁きとは違う元気な声。騒がしさに一気に目が覚める。いや、でも、まだ少し。
    「さあさあ起きないとこちょこちょだ!」
    「ふっ、ん……っ、まだ……」
    「ムム? やっぱりおねむかな?」
    「……いや、起きる……、だから、こちょこちょよりも」
    「こちょこちょじゃない? あ! わかったぞ!」
     ベッドの中で丸まっていた身体を、ころんと転がされて仰向けにさせられる。キミはご機嫌になって鼻歌を歌っている。そんなキミの姿がよく見えて、眩しい。なかなか開かなかったおれの両目も、そろそろギブアップのようだ。
    「仕方がないな。おねむのグランツには、やっぱりこれだ! おはようございますのキス!」
    「ぷっ、あはっはっはっは」
     まだ眠い――本当なんだ。今日は寝てるフリをしてたわけじゃない。その割には、まだ自分じゃ起きようともしてない割には、大きな声で吹き出してしまったけど。
    「これは貸しだぞ、グランツ」
    「ああ、あはっ! わかった、すぐ返すよ」
    「えっ本当か!? キスを返してくれるのか!」
    「もちろん」
    「ムフッ。そうなるとやる気百倍!」
     もうキスしてるぐらいの距離で、キミと朝のおしゃべり。息が吹きかかって、唇が擦れ合う距離がもどかしくてくすぐったくて、楽しい。でもキスはまだだろうか?
     もしかしておれが目を閉じるのを待っているのか。そう気付いて目を閉じた。あれ? 起きるためにキスしてもらうんだったか。また目を瞑ったら本末転倒か。
     でも、いいか。目を閉じてすぐに、キミがごくんと生唾を飲み込んだのが聞こえた。
     おはようのキス、それからお返しのキスも、していいんだったよな。
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