死が二人をニュースで🦌が死んだと知らされた🌸。もうあの胡散臭い笑顔に会えないのか、とぼんやり過ごしていた。ある霧の日、墓参りに来た🌸が目撃したのは生前と変わらない笑みを浮かべた🦌。声をかけるも何も語らない。「🦌…」と一歩歩み寄ろうとした瞬間、顔に一筋の傷。ゆっくりそれが開いていく。ぱっくり割れた顔面から這い出たのは赤い悪魔のニヤケ顔。耳どころか目の辺りまで裂けて吊り上がっていそうな口の化け物じみた姿が露わになっていく。恐怖の余り悲鳴も上げられないままその様をただ見る事しか出来ない🌸。眼前に迫って来たのは血に染まった爪のような指先。ああもうダメだと視界が黒に支配されていく刹那、『Hello,My dear〜♪』とノイズ混じりの楽しげな声。あの懐かしい声がしたような気がする。
406