ブレーザー綺麗だな、そう呟いた彼の横顔からは年相応の幼さを感じさせた。試合中に見せる全てを受け止めて逃さない掌と太陽のように輝く瞳は僕をどこまでも追い詰めて激しく揺さぶった。あの時は酷く苛立ったそれは味方である今一番の安心材料へと変貌したのだった。
満天の星が瞳の中で煌めいて弾ける。その美しさを瞳越しに眺めていると、悠然に動いた視線に僕が映った。
あれ、いま目があってる。
「ヒロト、星見てないじゃんか」
ははっと声高く笑う彼にどうも胸の高鳴りが止まなくて抱えた腕に顔を埋めた。見てるよと返せばええ〜?なんて疑う声音で返され、なんとなく気恥ずかしくなって視界に星を捉えることにした。
そのままただ黙っていると、端でなにかが流れて消えた。彼も見つけたのだろう、柵を乗り越えんばかりに身を乗り出している。
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