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    とのべさんのお題:美濃部と旬

    15分クオリティ…見ない方がいいかも

    くりーむ&くりーむ「お兄ちゃん、コレ例のあの人と行って来たら?」

    そう葵に言われて渡されたのは、スイーツビュッフェの入場券が二枚。

    「……え」

    「ほら、お兄ちゃんって甘い物好きでしょ?美濃部さんも誘ってみたら?」

    「えっ、そ、そんな事出来るわけ…」

    「えぇ~?お兄ちゃんにベタ惚れのS級ハンターの美濃部さんが断るわけないじゃん!ほらほら早く!」

    そうして無理やり渡されたチケット。強制的にスマホを取り上げられ、葵が勝手に美濃部に対して何かを送信した後、返信は直ぐに帰ってきた。

    ―お誘いありがとうございます、是非行かせてくださいね―

    「………葵」

    「大丈夫大丈夫ッ!」

    背中を思いっきり叩かれ、いつもの服で行こうとしたら「ダサいから止めて」と葵に止められコーデは葵好みに。
    待ち合わせ場所で待っているとラフな格好で歩いてきた美濃部がコチラに向かって手を振ってきた。

    「お待たせしました、誘ってくれてありがとうございます」

    「いえ、妹が勝手に…」

    「あはは、それでも俺は嬉しいですよ」

    珍しく髪が下りている美濃部に目を引かれ、チラチラと見ているのがバレたのか「ずっと見て貰っててもいいですよ」と、まさかの回答に旬は顔を背けた。


    (葵~~~ッ!)

    そんな心の叫びは何処にも響かず、体を縮めていた。なにせ物凄く店はピンクで飾られ、周りは女性ばかり。女性がくるスイーツ店だと知った時にはもう遅い。チラチラと全員が美濃部を見ているのを少し苛立つ自分も居た。

    「そんなにビクビクしなくても…」

    「き、気まずくないですか…」

    「ま、まぁ…視線は凄いですね、気にせず取りにいきましょうか」

    美濃部は旬の手を引っ張り、スイーツが着飾って置かれている場所へと連れて行く。
    どれも美味しそうで、どれを取ろうか迷いながらも皿へと盛り付けていく。

    「…チョコ、好きなんですか?」

    「えっと、甘ければなんでも!」

    「じゃあバレンタインの時は、沢山送りますね」

    「ッ」

    スイーツを盛り付け終わった美濃部は、固まった旬を置いて席へと戻ってしまい、旬も急いで皿を二つ持って席へと戻った。

    「……本当に甘いのが好きなんですね、俺…そんなに食べれないなぁ」

    「そう……ンン……ですか?」

    急いで口に頬張る旬に美濃部は笑いながら、自身のスイーツをフォークで刺し、旬の口元へ差し出した。

    「はい」

    「………えっと」

    「いらないんですか?」

    「…ありがとうございま……んぐっ!?」

    突然口に突っ込まれ、若干涙目になりながらももごもごと口を動かし、咀嚼する。美濃部は満足そうな顔をして、フォークを引っこ抜けば、唾液の糸が伸び、ぷつんと切れた。
    その様子に周りは歓声を密かに上げた。
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